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【マイルCS】単複回収率100%超、京都芝にロベルト旋風⁉ モーリス産駒3騎が波乱の使者だ

2024 11/13 17:00逆瀬川龍之介
秋の京都芝を席巻するロベルトの血統,ⒸSPAIA
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今秋の京都はロベルト系に注目

もう10年以上になるだろうか、秋の京都芝といえばディープインパクト系の天下が続いているが、今年はちょっと様相が違う。もちろん、ディープ系が不調というわけではない。ただ、それ以上にエピファネイアやモーリスを擁するロベルト系の活躍が目立つのだ。

秋の京都開幕週となる10月5日から先週11月10日までの65鞍で、ロベルト系は【10-8-8-63】の勝率11.2%、複勝率29.2%。回収率は単勝で92%、複勝では107%もある。さらにこの6週を前後半に分けると、明らかに後半3週の成績が優秀。【6-5-6-23】の勝率15.0%、複勝率42.5%、回収率は単勝が130%、複勝が183%だから、〝とりあえず押さえる〟というスタンスでいいだろう。

さらに細かく見ていこう。この後半3週を種牡馬別で見ると、モーリスが【4-1-0-7】、エピファネイアが【2-3-5-12】でこの2頭が双璧をなしている。そしてもう一点、注目したいのはその脚質。馬券に絡んだ17頭のうち、実に10頭が3角3番手以内、そして13頭が同5番手以内だったのだ。これは持久力を武器とするロベルト系らしい傾向で、逃げ&先行馬はとりわけ注意だ。

今週のマイルCSに目を向けると、ロベルト系は3頭がエントリーしている。いずれもモーリス産駒。マテンロウスカイは中山記念、アルナシームは中京記念、バルサムノートは朱鷺Sと、3頭とも今年になってから重賞orリステッドを制しているが、おそらくは人気薄。それだけに馬券に絡めば高配当が期待できる。

なかでも推したいのはマテンロウスカイ。以前はトモの弱さが目立ったが、大事に使われたことが奏功し、昨秋にリゲルSでオープン初勝利を挙げると、中山記念で重賞初制覇と、充実期を迎えている。

ドバイターフは体調不良もあって15着に終わったが、その後の休養が吉と出た。休み明けの毎日王冠こそ8着だったが、前走の天皇賞(秋)では強敵相手に0秒3差の5着と健闘。展開と立ち回り一つでビッグタイトルに手が届くところまで来た。

さらに興味深いデータが一つある。少しムラ駆けの印象もある本馬だが、国内の芝1800m以下、かつ3角3番手以内なら【4-2-1-0】で複勝率100%。今回はブレイディヴェーグを筆頭に差し、追い込み馬が人気を集めそうだが、だからこそ前々で運べるタイプは要注意だ。

デビュー2戦目から今回で20戦連続のタッグとなる〝東のレジェンド〟横山典弘騎手の手綱も頼もしい限り。並み居るライバルを抑えての押し切りを期待しよう。

《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GⅠのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。

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