傾向解説
春の目黒記念と同じく東京芝2500mを舞台に行われるアルゼンチン共和国杯。日本ダービーやジャパンCより100m長いだけですが、好走馬の血統傾向は大きく異なります。本記事では血統面を中心に、アルゼンチン共和国杯のレース傾向を整理していきます。
まず、紹介したいデータは年齢別の成績。下記データの通り若ければ若いほど好走率も回収率も高く、特に3歳馬においては過去10年で5戦2勝3着2回のハイアベレージを記録しています。
これは番組構成上の影響が大きく、古馬、特に5歳以上の現役トップクラスの馬は豊富な選択肢のあるGⅠに出走することが多く、その結果アルゼンチン共和国杯のメンバーレベルは低めになる傾向にあります。その反面、3~4歳馬には賞金が足りなかった素質馬も紛れているため、基本的には3~4歳の遅咲きの素質馬を狙うのがセオリーといえるでしょう。
<年齢別成績(過去10年)>
3歳【2-0-2-1】
勝率40.0%/連対率40.0%/複勝率80.0%/単回収率146%/複回収率182%
4歳【6-3-3-21】
勝率18.2%/連対率27.3%/複勝率36.4%/単回収率103%/複回収率88%
5歳【1-4-5-42】
勝率1.9%/連対率9.6%/複勝率19.2%/単回収率9%/複回収率51%
6歳【1-2-1-34】
勝率2.6%/連対率7.9%/複勝率10.5%/単回収率12%/複回収率27%
7歳以上【0-1-0-32】
勝率0.0%/連対率3.0%/複勝率3.0%/単回収率0%/複回収率5%
血統面ではRobertoに注目。東京芝2400mと東京芝2500mの大きな違いは、スタート直後から上り坂をこなさなければならない点。当然、長い直線で伸び負けない末脚は必須ですが、瞬発力重視のダービーやジャパンCよりも「いかに直線までスタミナを残せるか」が末脚の伸びに繋がっている印象です。
これは目黒記念でも同様の傾向にあり、やはり東京芝2500m重賞ではスタミナに優れるRoberto内包馬を狙いたいところです。ちなみに過去10年でも、最も人気薄で好走した2018年3着馬のマコトガラハッド(11番人気)は、母父がRoberto系ブライアンズタイムでした。
<血統データ(過去10年、単勝オッズ19.9倍以下)>
Roberto内包馬【5-5-4-13】
勝率18.5%/連対率37.0%/複勝率51.9%/単回収率121%/複回収率124%