「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【アルゼンチン共和国杯】クロミナンスとサヴォーナは消し ハイブリッド式消去法

2024 10/30 06:00八木遊
過去10年のアルゼンチン共和国杯『美浦所属馬』かつ『6歳以上』の成績,ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

5つのデータから絞れた馬は?

スプリンターズSで幕を開けた秋のGⅠ戦線は早くも4レースを終えた。先週の天皇賞(秋)は、2番人気のドウデュースが驚がくの末脚を発揮して完勝。終わってみれば、2着タスティエーラとダービー馬によるワンツー決着だった。

私の本命はダノンベルーガだったが、まさかのブービー14着に惨敗。掲示板にのった5頭を全て消去しており、予想の方も惨敗だった。

気を取り直して、日曜の東京メイン、アルゼンチン共和国杯を予想していく。いつも通り、過去10年のレースを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。

『ディープインパクト系』×『前走上がり4位以下』★0.0%★

まずは血統データからディープインパクト系種牡馬の産駒を取り上げる。自身の産駒も含めて成績は【1-1-1-25】(複勝率10.7%)と好走馬は多くない。

また、馬券に絡んだ3頭には前走上がり3F3位以内という共通点があった。反対に同4位以下だった馬は12頭すべてが4着以下だった。1つ目の消去条件としてこの組み合わせを採用する。

登録馬16頭のうち2頭がこの条件に当てはまった。キズナ産駒のサヴォーナは自在性を武器に重賞で善戦を続けているが、詰めが甘いタイプ。前走オールカマーも好位3番手から直線で伸びあぐねて4着に敗れた。今回も上位に来てもおかしくはないが、ここは思い切って消去する。

【今年の該当馬】
・アドマイヤビルゴ
・サヴォーナ

『非社台系生産』×『前走人気≦前走着順』★2.6%★

2つ目は生産者別データから非社台系生産馬を取り上げる。過去10年で【2-4-3-65】複勝率12.2%。9頭が3着以内に入っているが、うち8頭に共通していたのは、前走で人気を上回る着順に好走していたこと。逆に人気通りか人気を裏切っていた馬は【1-0-0-37】(同2.6%)。好走馬は1頭しかいなかった。

今年この条件に当てはまったのは消去済みのサヴォーナを含めて6頭。ミクソロジーやマイネルウィルトスなどを新たに消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・(サヴォーナ)
・ペプチドソレイユ
・マイネルウィルトス
・マイネルメモリー
・ミクソロジー
・ラーグルフ

『美浦所属馬』×『6歳以上』★2.8%★

3つ目は東西別データから美浦所属馬をピックアップ。成績は【5-5-4-60】(複勝率18.9%)と悪くない。ただ3着内14頭のうち13頭は5歳以下だった。6歳以上の美浦所属馬は【0-1-0-35】(同2.8%)という成績。唯一馬券に絡んだのは22年5番人気2着のハーツイストワールのみ。

今年は以下の4頭がこの条件に当てはまった。1番人気も予想されるクロミナンスは、今年に入ってからGⅡで3戦連続3着以内と安定している。ただ今回は5か月の休み明けに加えて58kgの斤量も気になるところ。高い素質の持ち主だけにあっさり勝っても不思議はないが、7歳という年齢も加味して消しとする。

【今年の該当馬】
・アドマイヤハレー
・クロミナンス
・ハヤヤッコ
・フォワードアゲン

『前走ハンデ戦』×『前走6着以下』★2.9%★

4つ目は前走ハンデ戦だった馬に注目した。成績は【2-4-5-60】(複勝率15.5%)といまひとつ。特に前走6着以下だった馬は【0-1-0-33】(同2.9%)で苦戦をしている。

今年はジャンカズマとペプチドソレイユの2頭がこの組み合わせに該当。これまでの戦歴からGⅡでは荷が重いとみる。

【今年の該当馬】
・ジャンカズマ
・(ペプチドソレイユ)

『前走馬体重減』×『今回も馬体重減』★4.0%★

4つの条件を終えて、16頭のうち12頭を消去した。最後は前走と今回の馬体重増減に注目。前走も今回も馬体重がマイナスだった馬は【0-0-1-24】(複勝率4.0%)だった。25頭のなかで馬券に絡んだのは、17年3番人気3着のセダブリランテスだけだ。

残っている4頭のうち、前走時にマイナス馬体重だった馬はセレシオンだけ。もし今回も馬体が減っていれば消去対象とする。

【今年の該当候補】
・セレシオン

全ての条件を終えて確実に残るのは、ショウナンバシット、タイセイフェリーク、メイショウブレゲの3頭。このなかで中心視したいのは、夏の札幌で2連勝したショウナンバシットだ。

昨年のクラシック三冠を皆勤し、皐月賞で5着に入った実力馬だが、日本ダービーで16着に大敗して以降はスランプだった。ただ近2走のパフォーマンスを見る限り、持ち前の先行力を取り戻した印象。初めて背負う斤量58kgは気掛かりだが、本命に指名する。

買い目は本命馬から消去を免れた馬へのワイド流しを本線に、本命馬の単複も押さえておく。タイセイフェリークはメンバー唯一の3勝クラスの馬だが、52kgの軽ハンデを生かしたレースを期待したい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

《関連記事》
【アルゼンチン共和国杯】近10年は「距離延長組」が8勝 “複勝率60%”データ該当のサヴォーナに好機
【みやこS】3歳馬サンライズジパングがJDC3着から参戦 アウトレンジ、ロードアヴニールらオープン特別組も見逃せない
【アルゼンチン共和国杯】過去10年のレースデータ