データ上は「4歳牝馬」がベスト
2024年9月29日(日)に中山競馬場で行われる第58回スプリンターズS。秋のGⅠ第一弾として、すっかり定着(以前は12月に行われていた)している。暑い時期を充電にあてた実績馬と、その夏に力をつけた上り馬が激突する一戦。ここで弾みをつけて暮れの香港へ、という路線も確立しつつある。
そんなスプリンターズSにはどんな傾向があるのか。今回はGⅠということで、過去15年の成績を基にして検証していきたい。
☆所属
美浦所属馬58頭に対して、栗東所属馬は170頭と約3倍近い差がある。結果は美浦が5勝(8連対)、栗東は9勝(21連対)だが、勝率、連対率、複勝率では美浦所属馬が少しだけ上回っている。海外馬の好走は、2010年ウルトラファンタジー(香港)の1勝のみ。
☆性別
出走頭数が2倍近い牡馬、セン馬が11勝(20連対)で、牝馬は4勝(10連対)。複勝率は牝馬が上回っているが、勝率、連対率では差はほとんどない。
☆年齢
4、5歳馬がそれぞれ10頭の連対馬を出している。4歳馬は勝率、連対率、複勝率の3部門で他の世代を引き離しており、これを牝馬に限定すると勝率14.3%、複勝率47.6%。特に優秀な成績を残している。
☆前走クラス
連対馬が出ているのは、前走で重賞(海外含む)を走っていた馬だけ。GⅢ組が11連対、GⅡ組が13連対、そしてGⅠ組が5連対。GⅠ組は数こそ少ないが、勝率や連対率、複勝率ではGⅡ、GⅢ組を上回っている。
☆主な前走
出走頭数が多いのは、セントウルS(84頭)とキーンランドC(64頭)の2レース。連対数は前者が13頭(連対率15.3%)、後者が5頭(同7.8%)と、大きな差がついている。
☆前走着順
前走1着、または2着馬の勝率が10%を超えており、好走傾向。3、4着馬も勝率5%で、可もなく、不可もなく。一方、11着以下も勝率7%台と悪くないが、5~10着馬は勝率が1%台と振るわない。
☆前走人気
前走1番人気が連対率24.4%と優位に立っており、次いで2~4番人気が良好となっている。
☆毛色
芦毛は16頭出走して4勝、2着2回。出走頭数を考えると、馬券によく絡んでいる。対して、栗毛はこれまで54頭が出走し、1頭も勝ち馬が出ていない(2着は4回)。
☆その他
その他、気になったデータは3つ。まず前走でのタイム差。タイム差なしで負けた馬は【4-1-1-9】。複勝率40.0%と馬券に絡んでいるが今回は該当馬なしだった。
続いて前走馬体重。短距離戦は大型馬有利の傾向があり、当レースも例外ではない。前走馬体重が460kg以下の小柄な馬は0勝となっている(2着は2回)。
最後に前走距離。前走で1400mを走っていた組からは連対馬が出ていない。