傾向解説
2021、2022年と同じく小倉芝1800mを舞台に行われる中京記念。中京芝1600mから小倉芝1800mとまったく異なる条件での開催となり、小回りかつ非根幹距離特有の機動力が求められる一戦となりそうです。本記事では血統面を中心に、中京記念のレース傾向を整理していきます。
まず紹介したいデータは枠番別成績。小倉競馬場での中京記念は開催最終日に行われるため、梅雨時期も相まって内の馬場が荒れていることがほとんど。そのため、2021、2022年の中京記念は馬券圏内馬6頭中5頭が6枠から外の馬で、唯一内枠から好走した2021年1着アンドラステは1番人気。基本的には綺麗な馬場を通れる外枠の馬から狙うのがベターでしょう。
<枠番別成績(2021、2022年)>
1枠【0-0-0-3】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0%
2枠【0-0-0-3】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0%
3枠【1-0-0-2】勝率33.3%/連対率33.3%/複勝率33.3%/単回収率146%/複回収率63%
4枠【0-0-0-3】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0%
5枠【0-0-0-4】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0%
6枠【0-2-0-2】勝率0.0%/連対率50.0%/複勝率50.0%/単回収率0%/複回収率232%
7枠【1-0-0-3】勝率25.0%/連対率25.0%/複勝率25.0%/単回収率290%/複回収率87%
8枠【0-0-2-2】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率50.0%/単回収率0%/複回収率112%
また、小倉芝1800mは1角までの距離が約272mと短いため、前半はスローペースで流れるのが基本。マイラーよりも中距離馬向きのペースになりやすく、距離短縮馬の好成績が目立つのも小倉芝1800m重賞の特徴といえそうです。
<小倉芝1800m重賞 前走距離別成績(過去10年)>
距離延長【2-3-2-43】勝率4.0%/連対率10.0%/複勝率14.0%/単回収率34%/複回収率50%
同距離【1-3-1-24】勝率3.4%/連対率13.8%/複勝率17.2%/単回収率15%/複回収率82%
距離短縮【9-6-9-80】勝率8.7%/連対率14.4%/複勝率23.1%/単回収率75%/複回収率107%
血統面では欧州血統が大活躍。前述の通り中距離馬が脚をタメやすい条件のため、底力のある欧州血統の活躍が目立つのが小倉芝1800m重賞の共通点です。ただ、重過ぎても(過剰に底力ある血統が入ると)スピード負けしてしまう条件でもあるため、ベストは欧州のマイラー血統、特にLyphardの血には大注目です。2022年中京記念ではLyphard内包馬が馬券圏内を独占し、2023、2024年の小倉大賞典でも該当馬が上位独占。Lyphardから受け継ぐ小回り向きの機動力は小倉芝1800m重賞の必須適性となっています。
<小倉芝1800m重賞 Lyphard(過去10年)>
Lyphard内包馬【6-8-7-62】勝率7.2%/連対率16.9%/複勝率25.3%/単回収率58%/複回収率117%