5つのデータから絞れた馬は?
先週の宝塚記念は、ソールオリエンス、ブローザホーン、ドウデュースの3頭が消去を免れた。本命に推したソールオリエンスが勝っていれば単勝16.9倍を的中していたが、惜しくも2着。ただ、複勝とブローザホーンとのワイドを押さえており、何とか上半期最後のGⅠをプラスで終えることができた。
今週末は福島開幕週の日曜メイン、3歳GⅢのラジオNIKKEI賞を予想していく。いつも通り過去10年のデータを用いて、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。
『前走1800m』×『前走4着以下』★0.0%★
1つ目の条件は前走距離を取り上げたい。過去10年で最も苦戦しているのが距離延長組でも短縮組でもなく、同距離1800mを走っていた馬で、【3-2-1-42】(複勝率12.5%)という成績だった。このうちその前走で4着以下に敗れていた馬は18頭いたが、ラジオNIKKEI賞では全て4着以下に沈んでいる。
今年は前走1800mの馬が意外と少なく、登録馬13頭中4頭。この中で4着以下に凡走していたのはジュンゴールドだけだった。まずはこの馬を消去リスト行きとする。
【今年の該当馬】
・ジュンゴールド
『キングマンボ系』×『前走4番人気以下』★0.0%★
続いて血統データを見てみよう。父ディープインパクトをはじめとしたサンデーサイレンス系が【9-3-5-55】(複勝率23.6%)と躍動する陰で、キングカメハメハを筆頭としてキングマンボ系が【1-2-0-18】(同14.3%)と振るわない。特に前走で4番人気以下だった馬は11頭すべてが馬券圏外に消えていた。
今年この条件に当てはまったのは1頭だけ。レイデオロを父に持つミナデオロだ。前走の白百合Sを逃げ切ったが、4番人気での出走だった。
【今年の該当馬】
・ミナデオロ
『前走中山』×『前走初角6番手以内』★5.9%★
3つ目の条件は前走を中山競馬場で走っていた馬だ。過去10年の成績は【0-2-1-21】(複勝率12.5%)。24頭のうち9頭が皐月賞からの参戦だったにもかかわらず凡走が目立つ。これに前走初角6番手以内というデータを掛け合わせると、【0-1-0-16】(同5.9%)とさらに厳しい。中山で見せた先行力はこのレースに直結しないということか。3つ目はこの条件を採用する。
今年この条件に当てはまったのは、皐月賞組のアレグロブリランテとシリウスコルト、そして山藤賞を逃げ切ったヤマニンアドホックの3頭。いずれも穴人気となりそうな存在だが、まとめて消去する。
【今年の該当馬】
・アレグロブリランテ
・シリウスコルト
・ヤマニンアドホック
『関東馬』×『前走古馬混合戦』★7.1%★
4つ目と5つ目では東西所属別データを取り上げたい。まずは過去10年の成績が【4-8-6-66】(複勝率21.4%)の関東馬から。複勝率は関西馬をわずかに上回っているが、前走で古馬に交じって走っていた馬は【0-0-1-13】(同7.1%)と低調だった。
今年この条件に当てはまるのは、前走で古馬相手の牝馬限定1勝クラスに出走していた紅一点のメイショウヨゾラだけ。そもそもラジオNIKKEI賞は、牝馬が【0-1-0-20】(同4.8%)と苦戦しているレースでもある。ここは迷わず消去でいいだろう。
【今年の該当馬】
・メイショウヨゾラ
『関西馬』×『前走から馬体重増』★8.0%★
4つの条件を終えて、13頭中6頭を消去した。最後は過去10年で【6-2-4-50】(複勝率19.4%)の関西馬をチョイスする。掛け合わせるのは当日の馬体重増減だ。栗東から福島への長距離輸送を見越して、余裕残しでレースを迎えるケースも多いのか、当日プラス体重の馬は多い。しかしその成績は【1-0-1-23】(同8.0%)で複勝率は10%を下回っていた。
残っている7頭の中で関西馬は以下の3頭。上位人気が予想されるサトノシュトラーセも含めて、当日馬体重がプラスの時は消去対象とする。
【今年の該当候補】
・オフトレイル
・サトノシュトラーセ
・ログラール
全ての条件を終えて確実に残るのは、ウインマクシマム、ショーマンフリート、セッカチドラゴン、セットアップの4頭となった。この中から平場の1勝クラスを勝ち上がったばかりのショーマンフリートを軸に指名したい。過去2回の重賞では苦戦を強いられていたが、鞍上は菅原明良騎手を予定。宝塚記念を制した勢いを買ってみたい。
馬券はショーマンフリートから消去を免れたすべての馬へ流したワイド。トリガミにはならないように資金分配には注意を払いたい。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
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