今年は6月開催の北九州記念
2024年6月30日に小倉競馬場で行われる第59回北九州記念は、サマースプリントシリーズの第2弾として行われる。
それにしても、6月に夏の小倉競馬が始まるというのは違和感しかない。この時期の小倉は、果たしてどんな気候で競馬が行われるのだろうか。
夏の短距離王を目指す争いは、6月9日に函館で幕を開けたばかり。当然、今回出走する全馬に王者となる資格が残されている。函館スプリントSが「北の短距離王」を決める一戦とするなら、小倉で行われる北九州記念は「南の短距離王」の称号をかけた争いというべきか。今回も過去10年の成績を基にして検証していきたい。
☆所属
美浦所属馬はここ10年で7頭しか出走がない。ひと昔前と違って美浦所属馬の滞在が減ったからだと思っていたが、その前の10年、そしてまた10年とさかのぼっても、美浦所属馬の出走はひとケタだった。
ちなみに、今年も登録馬の大半は栗東所属馬となっている。
☆性別
牡馬、セン馬は延べ96頭が出走して4勝、2着と3着が4回ずつ。一方、牝馬は77頭が出走して6勝、2着と3着が6回ずつだった。
出走頭数が少ない牝馬の方が、連対馬も馬券内も多い。「夏は牝馬」の格言通り、牝馬優勢と考えていいだろう。
☆年齢
連対馬が多いのは5歳馬で、勝利こそ2つも2着は7回。この5歳馬を勝率、連対率、複勝率のすべてで上回るのが4歳馬だ。
また、函館スプリントSと違い、3歳馬の活躍は目立っていない。ちなみに、3歳で連対したのはすべて牝馬だった。
7歳以上で勝ったのは、2016年のバクシンテイオーだけ。美浦所属馬の唯一の勝ち馬であり、つまり7歳以上の栗東所属馬はすべて連対を外していることになる。
☆前走クラス
最も勝ち馬が出ているのは前走GⅢ組。ただし、勝率や連対率はほかのクラスとほぼ変わらない。
前走GⅠ組は10頭と数が少ないこともあるが、勝ち馬は出ていない。格を考えると物足りない結果と言える。
☆主な前走
前走レースで見ると、連対馬がよく出ているのはCBC賞とアイビスSD。この2レースで計7勝、2着5回。連対馬の半分以上がどちらかのレースを経由していた。
しかし、今年はCBC賞もアイビスSDも北九州記念より後に配置されているので、前走で両レースを走っていた馬は出走しない。
例年より1カ月以上早く行われる今回の北九州記念では、前哨戦のデータは参考程度でいいだろう。
☆前走距離
前走距離別の成績を見ると、勝ち馬はすべて1200m以下を走っていた。
ちなみに、前走で1400m以上を走って馬券に絡んだのは、昨年の2着馬ママコチャだけだ。
☆前走着順
こちらは1着馬が勝率10%、連対率30%を超えているのに対し、2着馬は勝率0%、連対率も10%を切っている。素直に「前走1着」が好データと見ていいだろう。
また、前走7着以下からは連対馬こそ2頭出ているが、勝率1%台で連対率も2%台と、好走する確率は低くなっている。
☆ローテーション
中6週以内が【10-6-8-99】に対して、中7週以上開くと【0-4-2-44】。前走からの間隔で見ると、休み明けの馬が苦戦傾向にある。
☆その他
ダイワメジャー産駒は相性が悪いレースのようで、1頭も連対馬を出していない。2014年にはエピセアロームが1番人気で7着に沈んでいる。
また、「前走で0.8秒以上離されて負けた馬」と「前走5番人気だった馬」は連対したケースはない。