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【マーメイドS】”年齢”や”前走レース”に好データ発見 減点少ないコスタボニータが有力

2024 6/12 11:00門田光生
マーメイドステークスの所属別成績(過去10年),ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

相性のいい前走レースあり

2024年6月16日に京都競馬場で行われる第29回マーメイドS。梅雨の時期に行われる牝馬限定戦ということで、荒れる印象が強いレースだ(毎年書いているような……)。近10年の平均配当もなかなか派手な結果が出ており、馬単、3連複、そして3連単の3種で万馬券。

特に、3連単は10回中、8回で10万円を超える配当が飛び出している。穴党ご用達といえるこのレースには、果たしてどのような傾向があるのか。今回も過去10年の成績を基にして検証していきたい。

☆所属
この10年、すべて栗東所属馬が勝っている。それどころか、過去28回すべて栗東所属馬が勝利。美浦所属馬は過去28回で2着が7頭いるだけ。圧倒的に栗東所属馬が有利といえる。ただ、美浦所属馬の2着7回中、4回がここ10年で記録されたもの。多少は盛り返している、と言えなくもない。

マーメイドS出走馬の所属,ⒸSPAIA


☆年齢
4歳馬が4勝、2着4回、5歳馬が5勝、2着5回で中心。あとは6歳馬が1勝、2着1回。7歳馬(今年は登録なし)で馬券に絡んだのは1頭だけだ。3歳馬に関しては、ここ10年で1頭しか出走しておらず今年も登録なし。なお、4歳と5歳では、勝率、連対率、複勝率で大きな差はなかった。

マーメイド出走馬の年齢,ⒸSPAIA


☆前走クラス
勝ち馬が最も多く出ているのは3勝クラスで7頭。前走で条件戦を走っている馬が最も結果を出している重賞はかなりレアだ。前走重賞組はトータルで【1-4-6-42】で、勝率が2%を切っている。特に、前走GⅠ組から連対馬は1頭も出ていない。

マーメイドS出走馬の前走クラス,ⒸSPAIA


☆主な前走
条件戦が強いので目立ったステップレースはないと思っていたが、前走パールSが【5-1-1-16】と圧倒的な強さを見せていた。連対した6頭は、いずれも4着以内だった。どうやら、これがマーメイドSでの好走条件となりそう。ちなみにパールSは2021~2023年まで施行されていない。それでいて、この数字。そして2024年、4年ぶりにパールSが行われた。ここで4着以内に入った馬が出走してくれば、パチンコでいえば金文字級の激熱となる。

マーメイドS出走馬の主な前走,ⒸSPAIA


☆前走着順
前走4着以内から8頭の勝ち馬が出ていて、残る2頭は前走12着以下。前述のパールS組は掲示板に載った馬が好走しているので、前走大敗組はパールS組以外が狙い目だ。また、前走5~11着馬から勝ち馬は出ていない。

マーメイドS出走馬の前走着順,ⒸSPAIA


☆前走着差
着順はともかく、勝ち馬から離されすぎるとやはりよくない。勝ち馬から1.7秒以上離された馬は、すべて馬券対象外となっている。

マーメイドS出走馬の前走着差,ⒸSPAIA


☆その他
芦毛の好走率が高く、出走した10頭中、半分が連対している。また、中2週以内で挑んできた馬から勝ち馬は出ていなかった。

マーメイドSにおけるその他のデータ,ⒸSPAIA


パールS組に次ぐ福島牝馬S組

マーメイドSのデータをまとめてみよう。

【好走率アップ】
A「4歳か5歳」
B「前走パールSで4着以内」
C「芦毛」

【好走率ダウン】
D「前走GⅡかGⅢ」

【勝ち馬なし】
E「美浦所属」
F「前走が5~11着」
G「中2週以内」

【連対馬なし】
H「前走GⅠ」
I「前走で1.7秒以上離された」

前章にも触れたが、前走がパールSで4着以内だった馬が激熱。今年は2~4着のジュリアバローズ、インザオベーション、アグラシアドが登録してきた。

パールS組が馬券に2頭絡んだ年も2回あるので、この3頭が上位3頭で決まりと思っていたが、ここでまさかの問題が発生した。今年は思った以上の登録頭数だったこともあり、ジュリアバローズが除外対象、インザオベーション、アグラシアドも登録の時点では5分の1の抽選を潜り抜けなくては、出走にたどり着けないことになっている。

出走できなくては話にならないので、現時点でこの3頭は注意マークとしておくが、もし出走がかなえば有力候補になることは覚えておきたい。

パールS組と同様、芦毛も連対率50%と強い。残念ながらパールS組で芦毛はいない。そこでもうひとつのプラスデータである「4歳か5歳」と「芦毛」を満たしている馬を探すことにする。該当しているのはコスタボニータ、ジューンオレンジ、マリネロの3頭だ。

コスタボニータはD「前走GⅡかGⅢ」、ジューンオレンジはF「前走が5~11着」、そしてマリネロはE「美浦所属」とF「前走が5着~11着」のマイナスデータを持っている。このうち、比較的マシな割引データは、コスタボニータのD「前走GⅡかGⅢ」。加えて昨年は福島牝馬S組が1、3着と結果を出しており、連対数はパールSに次ぐ位置につけている。残る2頭のマイナスデータは、いずれも勝ち馬が出ていないものなので、今回はコスタボニータを本命としたい。残る2頭の順番は、マイナスデータが少ない順でジューンオレンジ、マリネロでいいだろう。

あと1頭挙げるなら、セントカメリア。前走1~4着に好走馬が多いと書いたが、なかでも前走3着馬の勝率、連対率が高い。今回の登録馬で前走3着馬はインザオベーションとセントカメリアだが、インザオベーションは上記で書いたように抽選対象。セントカメリアを押さえておきたい。

◎コスタボニータ
◯ジューンオレンジ
▲マリネロ
△セントカメリア
注インザオベーション
注アグラシアド
注ジュリアバローズ

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
JRAの競馬を取材していた時代は、週に2回(夏時間)、朝4時起きがあったのですが、園田競馬を担当している今も、同じように朝4時が2回あります。早起きは苦にならない体質なのですが、眠気がくるのがすごく早くなりました。まあ、年齢でしょうね……。

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