傾向解説
2018~21年の4年連続で格上挑戦馬が優勝しているマーメイドS。今年は京都芝2000mでの施行となりますが、ハンデ戦、内回り2000m、梅雨時季などが重なり、能力だけでなく適性や調子も非常に重要な一戦であることに変わりはありません。本記事では血統面を中心に、マーメイドSのレース傾向を整理していきます。
最初に取り上げたいポイントは中長距離実績。JRAにおける古馬混合の牝馬限定重賞で最も長い距離を走るのが2200mのエリザベス女王杯、次点が2000mの愛知杯とマーメイドSです。さらに本レースは梅雨時季、かつ芝張替え前の傷んだ馬場で行われるため、経験の少ない牝馬にとっては非常にタフな条件でレースが行われます。そのため、中長距離戦で好走している実績は重要で、特に芝2200m以上の上級条件での好走実績には大注目です。
<芝2200m以上(3勝クラス以上)での3着内実績馬(過去10年)>
該当馬【3-4-3-14】勝率12.5%/連対率29.2%/複勝率41.7%/単回収率143%/複回収率119%
血統面でも芝中長距離路線をけん引する種牡馬たちが中心。その代表がステイゴールドでしょうか。特にステイゴールドは道悪適性が高いため、マーメイドSというレースは時季的にも絶好の舞台といえるでしょう。直近でも2022年1着、2023年2着のウインマイティーは父がゴールドシップ。近走の成績が悪くても特殊条件で一変する可能性があるため、今年もステイゴールド系の激走には注意が必要です。
また、同じく芝中長距離路線を代表する種牡馬ディープインパクトの血にも注目。2013年には7番人気のマルセリーナが勝利し、2018年にも10番人気のアンドリエッテが大激走。また、後継種牡馬であるキズナの産駒でも2021年1着馬シャムロックヒル(10番人気)が穴をあけており、昨年は母父ディープインパクトのビッグリボンが勝利しました。今後もスタミナが求められる舞台では外せない名血です。
<血統別成績(過去10年)>
ステイゴールド【2-2-2-13】勝率10.5%/連対率21.1%/複勝率31.6%/単回収率151%/複回収率110%
ディープインパクト【3-4-1-19】勝率11.1%/連対率25.9%/複勝率29.6%/単回収率152%/複回収率118%