シルクロードS組が頭一つ抜ける
2024年3月24日に中京競馬場で行われる第54回高松宮記念。19年に3連単449万、22年には3連単278万馬券が飛び出した。近5年で100万馬券が2回、10万馬券も2回。ちょっと異常な数字である。魔物が住むといわれる中京競馬場らしいといえばそうなのかもしれない。ただ、21年だけは3連単9770円とこのレースにしては平穏な結果だった。今年は荒れるのか、それとも堅いのか。今回はGⅠということで過去15年の成績を参考にして検証していきたい。
☆所属
美浦所属馬が4勝(9連対)、栗東所属馬10勝(20連対)、そして海外所属馬が1勝(1連対)。美浦、栗東所属馬の比較では勝率、連対率、複勝率に大きな差は見られなかった。
☆性別
牡馬とセン馬が13勝(21連対)、牝馬が2勝(9連対)。牝馬は出走頭数が少ないとはいえ、勝率2%台と物足りない。美浦所属の牝馬に限定すると【0-1-2-17】で、勝ち馬が出ていない。
☆年齢
4~8歳まで勝ち馬が出ている。勝率、連対率、複勝率で目につくのは5歳馬。最多の6勝でこの世代が中心と考えていいだろう。特に栗東所属の5歳馬に限定すると、性別問わずさらに数字が良くなる。
☆前走クラス
馬券に絡んでいるのは前走で重賞を使った馬だけ。また、勝ち馬が出ているのは前走GⅢ組(13頭)か前走海外組(2頭)だけだ。
☆前走レース
勝ち馬が出ているのはシルクロードS(5頭)、阪急杯、オーシャンS(ともに4頭)、そして香港スプリント(1頭)。残りは15年1着の海外馬エアロヴェロシティが走ったチェアマンズスプリントプライズだ。
2着馬に関しても前記のGⅢ3レースから10頭出ていて、基本はこの4パターンが有力と考えていい。シルクロードS、阪急杯、オーシャンSは勝利数こそあまり差はないが、勝率、連対率、複勝率ではシルクロードSが頭一つ抜けている。
☆前走距離
勝ち馬を複数出しているシルクロードSとオーシャンSは1200m、そして阪急杯は1400m。この2つの距離が好成績になるのは当然のこと。前走が1600m以上だった馬は結果を残せておらず、連対馬は18年の2着馬レッツゴードンキ(前走フェブラリーS)だけだ。
☆前走着順
前走で連対した馬の勝率は12.5%。3~7着だった馬は同4.4%。8着以下からは勝ち馬が出ていない。
☆前走人気
前走人気は、4番人気以内だった馬が12勝(23連対)。なお、JRA発売時の香港のレースは現地オッズとJRAオッズの2通りがあるので、ここでは香港のレースに出走した馬はノーカウントとしている。
☆その他
そのほかで気になったデータを挙げてみる。まずは前走で逃げていた馬は【3-4-1-19】(前走海外を除く)。連対率25.9%と上々の数字だ。続いて前走馬体重が466キロ以下だった馬は40頭いて1頭も連対していない。ダートと短距離は大型馬が優勢の傾向で、このレースにも当てはまっている。
最後に生産牧場。クラシックをはじめとして、GⅠで存在感を見せている社台グループだが、社台ファーム生産馬は【1-0-4-21】、ノーザンファーム生産馬は【0-4-2-31】。高松宮記念に限っていえば結果を出せていない。