リズムを大事に
大井競馬場を舞台に争われた今年のダートクレードを締めくくる大一番、東京大賞典(GⅠ・ダート2000m)。モノレールの駅から競馬場に向かうまでの人の多さはコロナ禍の入場制限が緩和されて以降、最も混雑していた印象で28,888人が来場して盛り上がった。レースは川田将雅騎手騎乗の1番人気ウシュバテソーロが差し切り、同レース連覇を達成した。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
JRA勢7頭、南関東からは2頭が参戦するという9頭立て。ハナを奪ったのは大外枠からスタートしたウィルソンテソーロ。勝ち馬と同じ了徳寺健二ホールディングスの勝負服が逃げる形での幕開けとなった。前半1000m通過は1:03.8とスローペースも、川田騎手は全く動じることなく馬のリズムを大事にしながら後方2番手から運んだ。
直線は大外へと進路を取って前を追うが、ウィルソンテソーロもしぶとく逃げ粘って残り100mを通過。それでも、これがドバイワールドカップを制し、前走のブリーダーズカップクラシックでも上位に入るなど世界で戦ってきた実力──。ゴール前で一気に捉えると1/2馬身差で勝利。勝ちタイム2:07.3での決着だった。
管理する高木登調教師は、今後の予定について「順調なら来年はサウジからドバイに行きたいと思っています」とコメント。年が明けると7歳を迎えるウシュバテソーロだが、更なるビッグタイトル獲得を目指して世界にチャレンジしていく姿を引き続き応援したい。