傾向解説
国内GⅠ馬のみならず、海外GⅠ馬や地方所属馬など多種多様な顔ぶれの2023年ジャパンC。ディープインパクト、キングカメハメハ時代が終わり、種牡馬のラインナップも実にバラエティに富んでいます。本記事では血統面を中心に、ジャパンCのレース傾向を整理していきます。
大前提として把握しておく必要があるのは、東京芝2400mは日本競馬のド真ん中に位置づけられるコースであるということ。日本競馬が芝1600~2500mを中心に形成されていることはGⅠの数や賞金額からも明白で、特に東京競馬場に代表されるような直線の長いコースが日本の主流と呼べる舞台です。そしてそれは競走馬の生産自体が強い芝中距離馬をつくることをメインテーマにしていることを意味し、層が厚いがゆえに世代交代のスパンが短いこともメインカテゴリーらしい特徴といえるでしょう。
そのため、過去10年のジャパンCでは6歳以上での好走が2013年3着馬トーセンジョーダン(当時7歳)の1回のみ。年齢別成績は、4歳>5歳>3歳>>>6歳以上となっています。また、主流条件らしく単勝オッズ30倍以上での好走も同馬のみという点も大きな特徴です。

<年齢別成績(過去10年/単勝29.9倍以下)>
3歳【1-4-2-12】勝率5.3%/連対率26.3%/複勝率36.8%/単回収率7%/複回収率73%
4歳【5-3-3-12】勝率21.7%/連対率34.8%/複勝率47.8%/単回収率111%/複回収率87%
5歳【4-3-4-12】勝率17.4%/連対率30.4%/複勝率47.8%/単回収率109%/複回収率110%
6歳以上【0-0-0-5】勝率0%/連対率0%/複勝率0%/単回収率0%/複回収率0%
血統面においても日本の主流血統、つまりはサンデーサイレンス系の好成績が目立ちます。世代がさらに進んだ現代においては父系にこだわる必要はありませんが、過去10年の好走馬のうち、サンデーサイレンス内包馬が28頭というデータはなかなかインパクトがあります。
サンデーサイレンスやキングカメハメハを中心に日本的な血統構成の馬を素直に狙うのがジャパンCであり、主流条件での馬券戦略といえるでしょう。ちなみに、日本的な血統構成を乱暴にまとめてしまえば「北米血統2~3:欧州血統1~2」のようなイメージです。

<父系別成績(過去10年/5歳以下/単勝29.9倍以下)>
サンデーサイレンス系【6-8-7-22】勝率14.0%/連対率32.6%/複勝率48.8%/単回収率81%/複回収率108%
非サンデーサイレンス系【4-2-2-14】勝率18.2%/連対率27.3%/複勝率36.4%/単回収率77%/複回収率56%















