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【オークス】枠順次第でコナコーストは消し! ハイブリッド式消去法が指名する高配当の使者はシンリョクカ

2023 5/17 06:00八木遊
2023年優駿牝馬の消去法データ,ⒸSPAIA
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5つのデータから絞れた馬は?

先週のヴィクトリアマイルは、消去を免れた5頭(ソダシ、ソングライン、ララクリスティーヌ、スターズオンアース、スタニングローズ)の三連複ボックスで勝負。的中はしたものの、配当は10通りの買い目の中で最も低い1720円だった。

今週は牝馬クラシックの第2弾オークスを予想する。いつも通り、過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を順番に消していく。抽選対象(*)も含めた全21頭を対象に進めていきたい。


『非社台系生産』×『前走上がり4位以下』★1.9%★

最初は生産者別のデータを取り上げたい。過去10年で社台系グループ以外の牧場で生産された馬は【3-2-2-79】(複勝率8.1%)と大苦戦。このデータだけでも消去対象の複勝率10%未満となるが、ハイブリッド式消去法ではもう1つデータを掛け合わせる。今回は前走時の上がり3ハロン順位で、これが4位以下だった馬は【1-0-0-52】(同1.9%)とほぼ壊滅状態だった。

登録馬21頭のうちこの条件に当てはまったのは以下の4頭。レミージュを除く3頭は重賞勝ちの実績馬だが、今回はバッサリと消去する。

【今年の該当馬】
・エミュー
・ゴールデンハインド
・ドゥーラ
・レミージュ


『前走3番人気以下』×『前走0秒8差以上で負け』★2.4%★

続いては前走時の人気順と着差を掛け合わせた。条件は「前走3番人気以下の馬」が「そのレースで0秒8以上の差をつけられて負け」という組み合わせ。過去10年で【1-0-0-40】(複勝率2.4%)の成績が残っている。唯一、馬券に絡んだのは13年に9番人気で優勝したメイショウマンボだけだった。

今年この条件に当てはまったのは6頭。うち3頭はすでに消去済みのため、新たにキタウイング、キミノナハマリア、ラヴェルの3頭を消去リストに加えたい。

【今年の該当馬】
・(エミュー)
・キタウイング
・キミノナハマリア
・(ドゥーラ)
・ラヴェル
・(レミージュ)


『前走GⅡ以下』×『前走時馬体重470kg以上』★3.7%★

続いてのデータは前走でGⅡ以下のレースを走っていた馬。過去10年で【3-6-4-85】(複勝率13.3%)とやや低調だが、なかでも前走時の馬体重が470kg以上あった馬は【0-1-0-26】(同3.7%)と苦しんでいた。

今年この条件に当てはまったのは以下の5頭。社台ファームが誇る良血馬2頭、ソーダズリングとヒップホップソウルはここで消去対象となってしまった。

【今年の該当馬】
・ウェイビー*
・(キミノナハマリア)
・(ゴールデンハインド)
・ソーダズリング
・ヒップホップソウル


『前走2着以下』×『母父サンデーサイレンス系』★4.5%★

4つ目は前走が2着以下だった馬を取り上げたい。レースを問わないため、桜花賞2着馬ももちろん含まれる。過去10年の成績は【5-4-7-105】(複勝率13.2%)で、前走1着馬の【5-6-3-42】(同25.0%)に比べて成績はかなり落ちる。特に苦戦しているのは母の父がサンデーサイレンス系の馬。過去10年では【0-0-1-21】(同4.5%)の成績が残っていた。

今年この条件に当てはまったのは以下の7頭。桜花賞3着のペリファーニア、同5着のドゥアイズはここで脱落した。

【今年の該当馬】
・イングランドアイズ*
・(エミュー)
・(キミノナハマリア)
・ドゥアイズ
・ペリファーニア
・メランポジューム*
・(ラヴェル)


『前走4角4番手以内』×『今回馬番11番から外』★3.4%★

4つの条件を終えて、21頭のうち14頭を消去。残る7頭は前走時の4角通過順と今回の枠順を掛け合わせて絞り込みを図りたい。

取り上げるのは前走4角を4番手以内で通過し、今回馬番11番から外の枠に入った馬。過去10年で【1-0-0-28】(複勝率3.4%)の成績が残っている。29頭の中で唯一馬券圏内に入ったのは19年の優勝馬ラヴズオンリーユーだけだった。

残っている7頭のうち、前走4角通過順が4番手以内だったのはコナコーストとミッキーゴージャスの2頭。もし11番から外の馬番を引き当てたときは消去対象となる。

【今年の該当候補】
・コナコースト
・ミッキーゴージャス

全ての条件を終えて、確実に残るのは、クインズカムイ*、シンリョクカ、ハーパー、ライトクオンタム、リバティアイランドの5頭となった。リバティアイランドの力が抜けていることは認めるが、高配当の使者として指名したいのはシンリョクカとハーパーの2頭。どちらも血統的に2400mの距離をこなす下地はある。

今週は最大で7頭、少なければ4頭の三連複ボックスが買い目となった。果たして今年初の2週連続的中なるか。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。今年の回収率は39.1%(5月14日現在)。

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