文句なしの出世レース
2023年2月12日に東京競馬場で行われる第57回共同通信杯。ここ10年の勝ち馬を見ると、のちにクラシックを勝つイスラボニータ、ディーマジェスティ、エフフォーリア、さらに古馬になってから大活躍するリアルスティールやスワーヴリチャードなどの著名馬がズラリ。また馬券に絡んだ馬まで広げるとドゥラメンテ(クラシック二冠)、シャフリヤール(日本ダービー)などがいて、文句なしの出世レースとして注目が集まる。
そんな共同通信杯には、どのような傾向があるのか。今回も過去10年の成績を基にして検証していきたい。


☆所属と性別
出世レースということで、このレースも栗東所属馬が優勢だと勝手に思っていたが、美浦所属馬が7勝(14連対)、しかも現在5連勝中だった。勝率、連対率でも上回っている美浦所属馬が有利としたい。
性別では、馬券に絡んだ30頭すべてが牡馬(セン馬は出走なし)。牝馬の出走は4頭しかいないので、この結果も仕方がない。今年も登録馬はすべて牡馬だ。

☆キャリア
キャリア1戦の馬が12頭出走して2勝、2、3着が2回ずつ。キャリア2~4戦からも勝ち馬は出ているが、5戦を超えると1着馬が1頭もいなくなる。先週行われたきさらぎ賞は、2013~2022年の10年でキャリア1戦が15頭出走して2連対だから、より素質のある1戦1勝馬はこちらに集まる傾向なのだろう。


☆前走クラスと主な前走
キャリア1戦=新馬勝ちなので、数字も同じ。12頭が出走し、半分が馬券に絡んでいるのだから優秀である。
意外なのはGⅠ、GⅡ組から勝ち馬が出ていないこと。特にホープフルS組はGⅡ時代を含む2015年以降で【0-0-0-6】と全滅。なお、16年の勝ち馬ディーマジェスティ(ホープフルS取消)については前走未勝利戦1番人気1着として扱っている。
一方、朝日杯FS組は【0-4-0-4】。出走馬の半分が連に絡むのなら、軸としてならば十分狙える。あと、東京スポーツ杯2歳S組も、6頭が出走して2勝と結果を残している。未勝利から挑んだ馬の成績は【1-0-0-9】で、上記に出てきたディーマジェスティだけが好走例。ちょっと特殊なケースだけに扱いは難しいが、今年は該当馬がいなかった。

☆誕生月
3月生まれの馬は28頭出走して7勝。ほかの誕生月と比べて抜けた数字となっている。一方4月生まれは、22頭が出走して0勝と結果が出ていない。


☆その他
そのほかで気になったデータを挙げてみよう。まずプラスデータだが、1着馬はすべて前走1~3着馬、そして前走1~4番人気に当てはまっていた。これはクリアしたいところ。また先週のきさらぎ賞と同様、ノーザンファーム生産馬は半分以上にあたる13頭の連対馬を出している。
マイナスデータの方は、父ミスタープロスペクター系が14頭出走して、2着(1回)が最高着順。キングカメハメハ産駒やロードカナロア産駒が勝てていないことになる。また、中3週以内で使って勝ったのはメイケイぺガスターだけだった。














