競馬のクラス分けの始まりとは
日本の競馬界においての最高峰のクラスとされているG1レースは、どんな馬でも出られるわけではなく厳しい出場資格がある。まずそのクラス分け説明の前に、競馬の格付けの成り立ちを見ていこう。
競走馬のクラスが分けられた成り立ちは、もともとイギリスやフランスなどのヨーロッパで行われていた競馬がアメリカでも盛んになり、やがては海を超えて競走馬が取引されるようになった。
しかし、各国独自のランク付けでは競走馬の価値が判断できないため、互いの国が共通のルールを定めてグループ制やグレード制などの格付けが始まる。このルールが現在は世界基準となっていて、さまざまな国が導入している。
これに伴い戦前の日本では明確な格付け制度がなかったが、戦後に日本でもアメリカなどの格付けを模範して制度を導入した。しかし日本の基準は競馬の本場となる海外からは長年にわたって認められず、やっと2007年から2010年にかけて限定的ではあるが“国際パート1”となり、ランクが国際基準となった。
G1レースの出場資格とクラス分けとは
では、G1レースの出場資格をご説明していく。まずは日本の競馬レースは、大きく分けて5つのランクがある。
1・オープンクラス
2・獲得賞金1600万円以下
3・獲得賞金1000万円以下
4・獲得賞金500万円以下
5・新馬・未勝利
というクラス分けがされている。オープンクラスを最高峰として獲得賞金によってランク付けが決まる。獲得賞金とは競走馬が1着になって稼いだトータルの賞金額だ。下の新馬や1度も勝利をしたことがないクラスから始まり、勝利を重ねて獲得賞金を増やし上のクラスを目指していく。そしてさらに最高峰となるオープンクラスの中に、4つのクラスが分類されている。
1・G1
2・G2
3・G3
4・格のつかないオープンレース
となっていてオープンクラスにランクが上がっても、まだまだG1レースまでは長き道のりだ。特殊なレースを除き、格の付かないオープンクラスから始まり、勝利で得た獲得賞金を増やし最高峰のG1を目指す。
オープンクラスの出場資格を得てもG1までは遠き道のり
晴れてオープンクラスにたどり着いても、さらなる難関が待ち受けていて、到達することが難しいG1レース。早くG1にたどり着くためには「たくさん出走したら勝ち星も増える可能性があって良いんじゃないの?」と思う方もいるだろう。
確かに競馬のレースは年間を通してたくさん行われているが、ダートに芝や距離などといった内容により、その馬が得意なレースでないと勝つのも難しいだ。仮にオールマイティーな競走馬だったとしてもコンディションを整えることが必要だ。
また一度のG1レースに出走できる馬は多くても18馬だ。年間で約7000頭をこえるサラブレッドが誕生しており、頂点のG1レースに出場できるのは、ほんの一握りの馬だけだ。そんな狭き門を突破した競走馬たちが繰り広げるG1レースは、賞金額が多いだけでなく、見ごたえがあり感動すら覚えるレースだ。
まとめ
競馬のクラス分けの成り立ちとG1レースの出場資格を紹介した。G1レースまでは長き道のりとなり、たどり着いたとしても勝つのも難しい最高峰のレース。競走馬にとってどんな馬も目指すG1レースは、狭き門となりさまざまなドラマが生まれている。