泥まみれになりながらの勝利
先週末は開催最終週となった函館競馬場を舞台に2つの重賞レースが行われた。AI予想エンジンKAIBAが本命に推奨した馬たちは、果たして好走することができたのだろうか。
まずは日曜日に行われたサマー2000シリーズ第2戦、函館記念(GⅢ・芝2000m)から見ていこう。AIの本命はアラタ。過去10年で好走馬を多く出している「ハンデ56kg」「5歳」「前走同距離」という3つのデータに加えて、開催リーディングを独走していた横山武史騎手の手腕にも期待しての推奨だった。
馬場状態は重。朝から降っていた雨がやや小降りとなった中でスタートを切った16頭。躊躇なくレッドライデンがハナを奪い、12.2-11.1-12.0-12.3-12.5(1:00.1)というハイペースを刻んでいく。
本命のアラタは2番人気に支持され、一団となった好位集団の一角、6番手の外を追走。ハイペースで苦しくなったレッドライデンは3角で後退、そこへ内の6番手追走から早めに外へと切り替えたハヤヤッコ、さらに最後方にいたマイネルウィルトスもマクっていき、レースが一気に動いた。
直線に向くとこの2頭の一騎打ちになったが、ハヤヤッコがマイネルウィルトスとの差を詰めさせず。白い馬体が泥まみれになりながらも3/4馬身差をつけて押し切った。2019年のレパードS以来の重賞勝利で、芝・ダート両方でのタイトル獲得となった。
マイネルウィルトスは出遅れたものの、得意の道悪とハイペースも味方してマクりがハマった。そこから3馬身離された3着には、4角11番手から追い込んだスカーフェイスが入った。
アラタは勝ち馬から1.1秒離された6着。残念ながら見せ場を作ることはできなかった。