早め先頭から押し切る
先週末は福島競馬場で七夕賞(GⅢ・芝2000m)、小倉競馬場でプロキオンS(GⅢ・ダート1700m)と2重賞が行われた。それぞれのレースをAI予想エンジンKAIBAが注目した馬たちの結果とともに振り返っていこう。
サマー2000シリーズの開幕戦となった七夕賞の本命はヒートオンビート。過去10年で6勝の「ハンデ57kg」、4勝の「5歳」、単回収率325%の「前走阪神コース」という好データに注目した。
レースの主導権を握ったのはロザムール。ピッタリと2番手を追走するトーラスジェミニから2馬身差の3番手にフォルコメンが続く。4番手以下はさらに3馬身ほど開き、前半1000mの通過は58.5。縦長の隊列でレースは流れていった。
1番人気に支持されたヒートオンビートは、10番手あたりを追走。直線に向いて池添謙一騎手は大外に持ち出し、徐々に前との差をつめたものの、前には及ばず2着という結果だった。
先行有利の馬場状態を活かして勝利したのは、6番人気でハンデ54kgだったエヒト。3角からポジションを押し上げ、抜群の手応えで早めに先頭に立つと、そのまま2.1/2馬身差をつけて押し切った。
3着にはヒートオンビートの1列前で運んだアンティシペイトが入った。アンティシペイトにも△の印を回していたが、残念ながらエヒトは無印で予想的中とはならなかった。
4番人気→14番人気→12番人気の波乱
昨年に続いて小倉競馬場が舞台となったプロキオンSの本命はサンライズウルス。「4歳」「美浦所属騎手」「前走1番人気」というデータと3勝クラスの立夏Sで後続に0.5秒差をつけて快勝した勢いにも期待しての推奨だった。
抜群のスタートを切ったメイショウウズマサの内からエアアルマスが競りかけていき、1角ではこちらがハナを奪ったかに思われた。しかしそこへトップウイナーも加わり、前3頭が並んでレースを引っ張っていく形となった。
当然ハイペースとなり、この3頭は苦しくなって最後は失速。直線に向いて先頭に躍り出たのは、道中7番手を追走して3角から徐々に進出を開始したゲンパチルシファーだった。
そこへ外からヒストリーメイカーが差をつめてきたが、1/2馬身差振り切って勝利した。3着には直線で馬群を捌いてきたサクラアリュールが入り、4番人気→14番人気→12番人気と今年も波乱の決着となった。
本命のサンライズウルスは、出遅れが大きく響いた。道中は1頭だけポツンと離れた最後方を追走。全くレースに参加できず11着に終わった。
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