5つのデータから絞れた馬は?
先週の『天皇賞(秋)』は、3強にラストドラフトを加えた4頭で勝負した。エフフォーリアの頭はないという読みだったが、その強さにはただただ恐れ入った。今年も残り2か月、馬券は低空飛行が続くが、有馬記念までに何とか帳尻を合わせたい。
今週、予想するのは伝統のハンデ重賞『アルゼンチン共和国杯』だ。過去10年(11~20年)のデータを用いて、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、登録馬16頭から、当てはまった馬を順番に消していく。
先週の『天皇賞(秋)』は、3強にラストドラフトを加えた4頭で勝負した。エフフォーリアの頭はないという読みだったが、その強さにはただただ恐れ入った。今年も残り2か月、馬券は低空飛行が続くが、有馬記念までに何とか帳尻を合わせたい。
今週、予想するのは伝統のハンデ重賞『アルゼンチン共和国杯』だ。過去10年(11~20年)のデータを用いて、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、登録馬16頭から、当てはまった馬を順番に消していく。
まずは東西別データから、関東馬の消し条件を探した。関東馬は過去10年で【4-4-6-62】(複勝率18.4%)と関西馬(同18.8%)とほぼ互角の成績。ただし、好走馬は【4-4-6-28】(同33.3%)という3~5歳馬に偏っている。6歳以上になると、【0-0-0-34】(同0.0%)と好走例は皆無。1つ目はこのデータを採用する。
今年このデータに当てはまったのは以下の3頭。どの馬もピークは過ぎているとみて、まとめて消去する。
【今年の該当馬】
・アドマイヤアルバ
・オウケンムーン
・サトノソルタス
続いて前走でハンデ戦を走っていた馬に注目した。過去10年でのべ68頭が該当し、その成績は【3-5-4-56】(複勝率17.6%)。このうち前走が5着以内なら【3-4-4-23】(同32.4%)と、好走が期待できる。一方6着以下に沈んでいた馬は【0-1-0-33】(同2.9%)。巻き返しは厳しそうだ。
今年は2頭がこのデータに当てはまった。どちらもここが休養明け2戦目で変わり身があってもおかしくないが、ここは素直にハイブリッド式消去法に従うこととする。
【今年の該当馬】
・トーセンカンビーナ
・レクセランス
続いては、前走距離と血統を組み合わせたデータを用いる。前走が同距離2500m、もしくはそれ以上の距離を使われた短縮組で、かつ父系がサンデーサイレンス(SS)系の馬は【0-1-0-25】(複勝率3.8%)と苦しい戦いを強いられている。3つ目はこのデータを採用する。
今年このデータに当てはまったのは5頭。うちトーセンカンビーナは1つ前のデータで消去済み。新たにオーソリティ、ボスジラなど上位人気が予想される有力馬も消去リスト行きとなった。
【今年の該当馬】
・アイスバブル
・オーソリティ
・ゴースト
・(トーセンカンビーナ)
・ボスジラ
4つ目のデータは、あえて関西馬を取り上げてみたい。最初のデータ説明で述べたように、複勝率は関東馬のそれと拮抗している。組み合わせるのは今回の負担重量だ。関西馬が55kg以上を背負っていたときは【6-6-3-50】(複勝率23.1%)という好成績を残している。一方、性別問わず55kg未満だと、【0-0-1-19】(同5.0%)と数字は一気に悪化する。
4つ目のデータには4頭が当てはまり、新たにアイアンバローズとディアマンミノルの2頭が消えた。16頭からスタートし、ここまで11頭を消去。残るは5頭となった。
【今年の該当馬】
・アイアンバローズ
・(ゴースト)
・ディアマンミノル
・(レクセランス)
最後は前走と当日の馬体重増減に関わるデータで締めくくりたい。前走時がマイナス馬体重で、今回もマイナスもしくは増減なしだった馬は過去10年でのべ35頭いた。その成績は【0-0-2-33】(複勝率5.7%)と連対は一度も無い。前走マイナス馬体重の馬は当日プラス体重が好走の条件となる【4-2-1-25】(同21.9%)。
このデータは当日の馬体重を確認する必要があるため、レースの約1時間前まで保留。残っている5頭の中で前走時の馬体重がマイナスだったのは2頭。エリザベス女王杯にも登録があるコトブキテティスと昇級初戦のフライライクバードは、当日の馬体重次第で消しということになった。
【今年の該当候補】
・コトブキテティス
・フライライクバード
5つの消去データを経て、確実に残るのは、アンティシペイト、マイネルウィルトス、ロードマイウェイの3頭だけ。この中で最も魅力を感じるのは、前走・京都大賞典で5着に入ったロードマイウェイだ。
それまで2000mまでしか使われていなかったが、初の2400mで後方からいい脚を使って伸びていた。さらに100m距離延長の今回は馬券圏内の激走に期待したい。また、メンバー中3頭しかいない重賞ウィナーの1頭で、実績的にも無視できない存在だろう。今週も最終的な予想と買い目はレース直前にTwitterにて披露する予定だ。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中(10月31日時点の回収率は33.4%)。
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