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【デイリー杯2歳S】将来性より完成度 覚えておきたいデータ

2020 11/8 17:00門田光生
2020年デイリー杯2歳SインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

なぜか2枠だけが……

2020年11月14日(土)に行われるデイリー杯2歳Sは、暮れに行われる朝日杯FSに向けての大事な一戦、と強調したいところだが、このレースを経由して朝日杯FSを勝ったのはここ10年で1頭だけ(2018年アドマイヤマーズ)。

しかし、今年は暮れの朝日杯FSと同じ舞台である阪神競馬場で行われる。試走にはもってこいの一戦で、近年続いているサウジアラビアRC優勢の流れを食い止めることができるかもしれない。

上記で触れたように、今年は京都でなく阪神競馬場で行われる。先週のファンタジーSと同様、使えそうなものと、参考程度にした方がいいものに分けて、過去10年のデータを検証していきたい。

デイリー杯2歳S出走馬の枠番ⒸSPAIA
阪神芝1600mの枠番ⒸSPAIA

まずは枠順から。本来なら京都芝1600mの外回りで行われるこのレース。2開催目ということもあってか、5枠から外は全て勝ち馬が出ており、8枠からは3頭の1着馬、そして4頭の2着馬を出している。

これは全枠順で最多の数字。8枠はどうしても出走頭数が多くなるが、好枠なのは間違いない。ただ、勝率だと1枠が、連対率は4枠の方が上となっている。

今回の舞台、阪神競馬場の芝1600m(2010年1月1日~2020年10月22日現在、以下同じ)の傾向はどうだろうか。2枠以外は大きな差がなく、フラットな条件だといえる。ただ2枠だけが勝率、連対率ともにほかの枠より大きく数字が落ちている。

デイリー杯自体も2枠から勝ち馬が出ていない。原因はよく分からないが、2枠を引いた馬は少し割り引いた方がいいかもしれない。

基本は前有利

デイリー杯2歳S出走馬の脚質ⒸSPAIA
阪神芝1600mの脚質ⒸSPAIA

続いて脚質。デイリー杯の傾向は逃げた馬が連対率40%となかなかの好成績。先行、差し馬はともに7連対で、追い込み馬は2連対とやや差をあけられている。

阪神芝1600mはというと、勝率、連対率ともに逃げ馬がトップ。続いて先行、差し、追い込みという順になり、きれいに前有利の傾向となっている。脚質に関しては、舞台が変わっても前有利と考えていいだろう。

デイリー杯2歳S出走馬の性別ⒸSPAIA
デイリー杯2歳S出走馬の性別(2014年~)ⒸSPAIA

今年の日程だと、デイリー杯2歳Sの前にアルテミスS、ファンタジーSという牝馬限定のレースが行われている。通常なら牝馬の有力馬はそちらに出走するはず。ここに出走する理由は、ローテーションや体調の関係、もしくは牡馬相手でも自信がある(GⅡなので賞金が高い)と考えられる。

結果はというと、牡馬の勝率7.6%に対して牝馬は16.7%と大きく上回っていた。牝馬が出走していれば狙い目に思えるが、このデイリー杯2歳Sというレースは2013年まで秋の京都1開催目に行われていたのが、2014年から2開催目へと後ろ倒しされている。2014年から6年間の成績だと、牡馬の方が牝馬より勝率、連対率ともに少し上回るという結果になった。

性別に関してはそこまで気にしなくていいようだ。ただし、今年は朝日杯FSだけでなく、阪神JFとも同じ舞台。もしかしたらGIを見据えて使ってくる牝馬がいるかもしれないので、例年より注目しておいて損はないだろう。

デイリー杯2歳S出走馬の前走着順ⒸSPAIA
デイリー杯2歳S出走馬の前走人気ⒸSPAIA

今回、最も顕著に出ているデータは前走着順。とにかく前走1着馬が強い。というか、勝ち馬の10頭全てが前走1着で、さらに連対馬20頭中19頭がそれに該当。唯一の例外は2012年の2着馬クラウンレガーロ(前走重賞2着)だけ。この項目クリアは必須といえる。

前走着順ほどでなくても、前走人気も大事。前走で1番人気に支持されていた馬は勝ち馬10頭中9頭が、連対馬20頭中17頭がそれに当てはまっている。

デイリー杯2歳S出走馬のキャリアⒸSPAIA
デイリー杯2歳S出走馬の前走ⒸSPAIA

2歳戦なのでキャリアが浅い馬もたくさん出走してくる。1戦1勝で重賞に挑み、経験不足を露呈して大敗というパターンをこれまで何度も見てきた。しかし、このレースはキャリア1戦の馬の勝率が最もいい。次いでキャリア2戦、キャリア3戦の順番。キャリア4戦以上の馬からは連対馬が1頭も出ていない。

キャリア1戦の成績がいいということは、当然ながら新馬組の成績もいい。逆に最も勝率が悪いのは、前走で重賞を使った組。前走1着の成績が抜群にいいので、新馬組や未勝利組も同様に好成績なのは分かるが、ちょっと意外である。

阪神芝1600mの種牡馬成績ⒸSPAIA

最後に阪神芝1600mの種牡馬成績を。トップはディープインパクト。出走頭数が断然とはいえ、勝ち星で2位に3倍以上の差は決定的だろう。2位はダイワメジャー。1、2位は阪神芝1400mと同じ種牡馬だが、阪神芝1400mでは1、2位の勝ち星が同じ数字だったことを考えると、この舞台はディープインパクトの独壇場といえる。以下、キングカメハメハ、ハーツクライ、ステイゴールドで、実績種牡馬がズラッと並んだ。

結論だが、このレースはキャリア1戦の勝率が高いレース。朝日杯FSとそこまで深いつながりがないので、将来性より完成度が高い馬を狙うのがよさそう。また、前有利の条件ということで、初戦でスピードを見せた馬も注目していい。もちろん、ディープインパクト産駒は要注目だ。あとは、狙い馬が2枠に入らないことを祈るだけである。

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。 今年は3歳の牡牝で歴史的偉業が達成されました。そこで気になるのは年度代表馬の行方。ともに同じ成績だった場合、果たしてどうなるのか。投票権のある人に、何を決め手にするかを聞いてみたいと思っていましたが、どうやらジャパンカップで雌雄を決するとのこと。これで投票に頭を悩ませる可能性はだいぶ低くなりましたね。

2020年デイリー杯2歳ステークスデータ

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