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【サウジアラビアRC予想】単回収率242% 「新馬勝ちのバゴ産駒」は買い続けるべし

2020サウジアラビアRCインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

サリオス、グランアレグリアを輩出

10月10日に開幕する秋の東京競馬。そのメインはサウジアラビアRC(GⅢ・芝1600m)。昨年はサリオスを、その前は先日スプリンターズSを豪脚で制したグランアレグリアを輩出している注目の2歳重賞だ。暮れのGⅠはもちろん、来年以降にもつながる出世レースといっていい。

さて、普段は「近走で実力を発揮できなかった馬」の巻き返しに注目して予想していくのだが、サウジアラビアRCは重賞になってからの6年で、前走2着以下だった馬が【0-0-1-23】。「巻き返し狙い」というコンセプト自体が通用しそうにない。今回に限っては単純に「近走よりパフォーマンスを上げる馬」という視点で考えていく。

先週のシリウスSは、本命のサクラアリュールが藤岡康騎手の好騎乗にも助けられて7番人気2着と好走してくれた。2週連続の的中を目指して予想していこう。

バゴ産駒「なのに」新馬勝ち

今回の注目馬はバゴ産駒のステラヴェローチェ。阪神の新馬戦1着からここに臨む。

バゴ産駒は中央競馬で通算398頭が出走しているが、新馬戦を勝ったのはわずか16頭。菊花賞を勝ったビッグウィークですら、初戦は8着と敗れているように、新馬戦を極めて苦手にしている。

裏を返せば、その苦手な新馬戦を勝てるバゴ産駒は能力が抜けている、ともいえる。新馬勝ちした16頭の中からは、今年の宝塚記念などGⅠ・2勝のクロノジェネシス、交流重賞3勝・JBCレディスC2着のトロワボヌール、コマノインパルス(GⅢ・京成杯1着)、クリスマス(GⅢ・函館2歳S1着)などが出ており、重賞級の確率が非常に高いグループだ。

バゴ新馬着順別


肝心の馬券ではどうかというと、新馬戦が1着だったバゴ産駒をその後買い続けた場合の回収率は単242%、複109%でプラス収支。同2着だった馬は単92%、複70%、3着以下だった馬は単74%、複85%となる。これらと比較しても、新馬勝ちしたバゴ産駒の期待値は高い、ということがよく分かる。

したがって本命はステラヴェローチェ。前走は時計面こそ平凡だが、最後の直線は鞍上が叱咤しても頭が高いまま。どうも遊びながら走っているような感じだった。新馬戦は気性が前向きでスピードに長けた馬が勝ちやすく、やはりこの馬には向かなかったように思うが、そんな中での勝利は大きな価値がある。一度レースを経験したことによる上積みは大きいはずで、重賞のここでも人気以上の走りを期待できる。

モーリス産駒も似た傾向

2番手にはモーリス産駒で、こちらも新馬勝ちから挑むインフィナイト。今年の新種牡馬モーリスはまだサンプルが少ないものの、ここまでのデータでは、「経験を重ねるごとにパフォーマンスを向上させる血統」と判断できる。

モーリス産駒キャリア別


1戦目の勝率11.6%、2戦目17.9%、3戦目以降は23.1%。連対率や複勝率をとっても、キレイに1戦目<2戦目<3戦目以降という数字が出る。「デビューいきなりは走らない」と書くと、正にここまで触れてきたバゴと似た傾向。新馬から勝ったインフィナイトは将来有望そうだ。

ちなみに、モーリス産駒は芝の良馬場だと連対率38.7%、稍重・重・不良だと連対率18.5%で、渋った馬場は苦手な模様。前走を不良馬場で勝っているが、週末の雨予報はうれしくないはず。

以下、前走は初距離、初の左回り、重賞初挑戦と初物尽くしで6着のセイウンダイモスが3番手。札幌2歳Sで逃げ、終始厳しいマークとマクりを受けて大敗したピンクカメハメハ、着差の付きにくいスローペースの一戦で3着以下を7馬身突き放しているキングストンボーイまで印を回す。

▽サウジアラビアRC予想▽
◎ステラヴェローチェ
〇インフィナイト
▲セイウンダイモス
△ピンクカメハメハ
×キングストンボーイ