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【新潟記念】サトノガーネット本命の理由は?参考レースから読み解く各馬の「潜在能力」

2020 9/5 11:00坂上明大
新潟記念の参考レーストラックバイアス インフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

内有利のイス取りゲーム

サマー2000シリーズの最終戦である新潟記念。2016年はアルバートドックが2着、2017年はタツゴウゲキが1着、2018年はメドウラークが5着と好走してチャンピオンに輝いた。今年も権利を持つ馬が数頭出走予定。参考レースを振り返りながら、サマー2000シリーズの行方を占う。

※記事内の個別ラップは筆者が独自に計測したものであり、公式発表の時計ではありません。

【大阪杯】
週中の水曜日に20mmを超えるまとまった雨が降ったが、週末には乾いて土日ともに良馬場での競馬となった。Bコース替わりで内側の馬場状態が良好となり、内外回りともに「内有利」が顕著だった。レースはダノンキングリーがハナを切ったが、終始ジナンボーに突かれる展開。60.4-58.0の後傾2.4秒の緩い流れだっただけに3番手以降は「前有利」だったが、5F目に11.6を刻んでいる前2頭には厳しい展開だった。

4着馬カデナは後方のインで脚をタメて、直線も最内を追い込む形。距離ロスを最大限抑えられたことは大きいが、上がり3F11.2-11.1-11.2の末脚は上々であった。GⅢでは地力上位で、久々とトップハンデが鍵だろう。

6着馬ジナンボーはダノンキングリーとともに5F目に11.6を計時。直線で早々に失速してしまったが、GⅠで0.5秒差の6着なら上々であったか。

素質の片鱗を見せる敗戦

【新潟大賞典】
土曜夜の降雨で、午前中は外有利のトラックバイアスにあったが、徐々に馬場が乾いて本レース時にはほぼ「内外フラット」の馬場状態に。展開的にも新潟外回りコースらしい中だるみのラップから息の長い末脚が求められる展開となった。ポジションによる有利不利はそれほど見られなかった。

上位馬の次走成績が散々なだけにレースレベルが高いとは言えないが、その中でも注目するのはブラヴァス。馬群に包まれてやや仕掛けが遅れたが、ジワジワと伸びてラスト1Fはメンバー中最速タイ。Nureyevの4×4由来のパワーと母ヴィルシーナが持つHaloの3×4・5由来の俊敏さが最大の持ち味で、新潟外回りは得意とは言い難い舞台。内回り中距離戦に替わればさらに高いパフォーマンスを発揮するだろう。と、七夕賞の記事では書いたが、再度新潟外回りに戻る今回は……。

差し決着で大波乱

新潟記念の参考レーストラックバイアス インフォグラフィック

【小倉記念】
第2回開催初週。開催直前の馬場更新作業に加えて、直線は追い風により差しがよく決まった一日。また隊列が決まってペースが落ち着きやすい4F目でも11.8秒を計時しており、馬場、風向き、ペースともに「差し有利」の競馬であった。開幕週の綺麗な馬場で内外の有利不利は見られない。

1着馬アールスターは中団のインで脚をタメて、直線もラチ沿いを差す形。差し有利の展開を考慮すると、内で動くに動けなかったことも幸いしたか。軽斤量、展開利の恩恵が大きく、ハマッた感は否めない。

2着馬サトノガーネットは、離れた後方からの追い込みで展開利は大きい。ただ、11.5-11.6-11.3の末脚は申し分なく、GⅡ以下なら展開次第でいつでも上位争いに食い込めるモノを持っている。


サマー2000シリーズ王者へ

サトノガーネットの近走は久々や適距離外で力を出し切れず、前走2着も脚を余し気味。中2週と間隔を詰めて、2000mでの直線勝負となれば条件は揃ったか。勝利すればサマー2000シリーズ王者になれる大事な一戦なだけに、陣営の勝負度合いも高いとみる。

◎サトノガーネット

ライタープロフィール
坂上明大
元競馬専門紙トラックマン。『YouTubeチャンネル 競馬オタク(チャンネル登録者40000人強)』主宰。著書『血統のトリセツ』。血統や馬体、走法、ラップなどからサラブレッドの本質を追求することが生きがい。

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