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夏競馬も終盤に差しかかっている。もうすぐ秋競馬が開幕すると考えると、季節の流れの早さを感じさせられる。今週は、札幌競馬場で行われるキーンランドC（GⅢ・芝1200m）を予想していきたい。昨年は、1着馬ダノンスマッシュ、2着馬のタワーオブロンドンが後のスプリンターズSで馬券内になるなど、GⅠを見据えたステップレースでもあるので注目したいところだ。
過去5年のキーンランドCの勝ち時計は、2019年1:09.2（稍重）、2018年1:09.4（稍重）、2017年1:09.0（良）、2016年1:08.5（良）、2015年1:08.6（良）と良馬場でも1分8秒台後半での決着が多い。その理由としては、札幌開催後半ということもあり、馬場が荒れてきていることがあげられ、単にスピード（持ち時計）だけではなく、時計のかかる馬場をこなせるタフさも要求される。さらに今週末は雨予報なので、尚更そのような馬場に強い馬を選びたい。
2010年以降の函館スプリントSにおいて、4角3番手以内で馬券に絡んだ馬の成績（函館開催だった2013年は除く）は勝率、連対率、複勝率ともに28.6％と低い数字となっており、これは函館スプリントSが開催される函館競馬場との馬場との違いが関係している。函館スプリントSが行われる時期は、函館開幕週～3週目の開催前半であり、勝ち時計も速く、先行馬に有利な展開となる傾向にある。
そうしたことからも、函館スプリントSの着順をそのまま鵜呑みにするのは危険と考えたほうが良いだろう。今年はハナを切ったダイメイフジが2着、2番手で競馬したダイアトニックが1着と馬券に絡んでいる。この2頭はキーンランドCにも出走してくるため、2頭の評価は少し下げたい。ダイメイフジは実績的にも人気になるなら軽視したい。
◎12ライトオンキュー
昨年のキーンランドC（4着）では、タワーオブロンドンやダノンスマッシュとスプリント路線のトップクラスだった馬達に僅差の競馬をしており、今年の飛躍が期待される。勝利時の時計を見ると、UHB賞（1着）が1:08.8、京阪杯（1着）が1:08.8、船橋S（1着）が1:08.7とその多くが1分8秒台後半となっている。
2走前の函館スプリントS（6着）は、ダイアトニックに完敗したように見えるが、勝ち時計1:07.5の速い決着で、不得意な条件だった。加えて、休み明けで仕上げも十分とは言えなかっただろう。例年、キーンランドCは、1分8秒後半の勝ち時計になることが多く、今週末は雨予報。高速決着が苦手なだけに、得意な条件になればダイアトニックに逆転できる可能があると見ている。
○1ダイアトニック
全くと言っていいほど崩れない、安定感が持ち味の馬である。近走で唯一崩れたのが、間隔を詰めて使ったマイルCSのみ。GⅠで距離も長かった。今回は、函館スプリントS（1着）から約2か月の休養を挟み、フレッシュな状態で臨めるのは好材料だ。スタートしてからのダッシュが速い馬で、道中はかかる面を見せるので、1200mという距離は合っている。ただ、先述したように、函館スプリントSの先行組は少し評価を下げるので対抗とした。
▲14エイティーンガール
この馬も、ライトオンキューと同様に、時計がかかる決着は得意である。鋭い末脚が持ち味で、特に評価したいのは、5走前のファイナルS（1着）。内先行有利馬場を外から、上がり3F33.3秒という、一頭違う脚で追いこんで完勝した内容が非常に強かった。続く重賞のシルクロードSは、直線で追い出しが遅れながらも2着と好走しているので、GⅢなら能力的には十分足りる。近2走は力を発揮できていないが、3戦目で北海道での競馬に慣れてきても良い頃だと考える。
△11フィアーノロマーノ
過去のレースを振り返ると、函館スプリントS（4着）は、前有利の展開で差し損ねたので着順以上に強い競馬をしている。阪急杯は、ダイアトニックの斜行により、直線前が壁になったにもかかわらず、2着まで食い込んできた。そのことからも、ダイアトニックと肩を並べる能力を持っていると考えて良いだろう。本質的には、直線急坂コースの方が持ち味は活きそうだが、必ず押さえておきたい一頭である。
最後に、近走は末脚が安定してきている☆4ビリーバーまで押さえておきたい。
▽京大競馬研究会 2020年キーンランドC予想▽
◎12ライトオンキュー
○1ダイアトニック
▲14エイティーンガール
△11フィアーノロマーノ
☆4ビリーバー
（文：ケータロー）
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