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【エルムS】「逃げ馬に注目」「前走ダート1700m」が大活躍 当日まで覚えておきたいデータ

2020 8/2 17:00勝木淳
2020年エルムSデータインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

まずは馬体重と枠番別成績

エルムSは今年で25回目。96年、ダート重賞整備の一環で新設された当初はシーサイドS、その名が示すように函館ダート1700mだった。

翌年から札幌に移り、時期は9月になり、2012年札幌の9月開催が消滅するとともに8月に。そして14年のみ1回札幌開幕週に組まれ、15年からは1回札幌最終週で落ち着いた。

距離条件は96年(函館ダ1700m)と09年(新潟ダ1800m)、13年(函館ダ1700m)をのぞき札幌ダート1700m。データは過去10年間(13年函館も含む)のものを使用する。まずはダート重賞らしいデータとして馬体重別成績。

馬体重別成績(過去10年)ⒸSPAIA

さすがに古馬のダート重賞らしく480キロ以上ある大きな馬が強く、あわせると【8-9-7-78】。10年でこの数字、480キロ以上は目安として使えそうだ。

過去10年の勝ち馬で軽い馬といえば、18年ハイランドピークの458キロぐらい。そのゾーンである440~458キロは【1-0-0-3】勝率25%だが、10年間で出走数4頭のなかの1頭であり、確率は素直には受けとれない。

出走馬はほぼ480キロ以上という可能性が高いので、そこまで使えそうにない。

枠番別成績(過去10年)ⒸSPAIA

札幌ダ1700mは、今年の開幕週を含む過去10年でみるとほぼ枠番に偏りがない。ダート競馬では有利な外枠もこのコースではほかの枠と差はなく、勝率でいえば1枠7.5%に対して8枠7.3%、ほぼ差はない。

札幌ダ1700のフルゲートは14頭。つまり、1枠は必ず1頭で8枠は8頭立て以上では2頭、頭数が倍近くちがう(実際に10年間で1枠439頭、8枠860頭)わけだから、むしろ1枠を評価したいぐらいのコースだ。

エルムSでは真ん中の4枠【3-2-2-11】勝率16.7%、複勝率38.9%がともに最高で、そこから内、外へ数値が分散。8枠【1-3-2-14】と複勝率は30%あるが、やはりこれも2頭入る枠であることを考慮すると(過去10年で1枠10頭8枠20頭)、高い数字とはいえない。4枠から内側の複勝率がやや高いぐらいは頭に入れておこう。

最多勝は前走1700m組!

次に前走との距離比較別成績。これはちょっとクセがある。

前走との距離比較別成績(過去10年)ⒸSPAIA

前走で1700mを超えるレースに出走した馬は【3-5-6-49】勝率4.8%、複勝率22.2%に対して前走が1700mだった馬は【7-3-4-48】勝率11.3%、複勝率22.6%と勝ち切るデータ。

出走数は前者63で後者は62だから枠順のようなカラクリはなく、この数字は注目に値しそうだ。ダ1700mはローカルの福島、小倉、そして北海道で施行される距離。どんなレースからきている馬が好走するのか絞れそうだ。

前走ダ1700m組の前走レース別成績(過去10年)ⒸSPAIA

同じ北海道シリーズの函館で行われるオープン特別マリーンS【4-1-1-28】勝率11.8%、複勝率17.6%、大沼S【0-2-1-2】複勝率60%が目立つ。

だがエルムSの施行時期がこの10年で動いているので、レース間隔がバラつく。であれば過去5年で絞ってみたが、結果は過去10年とほぼ同じだった。

前走ダ1700m組の前走レース別成績(過去5年)ⒸSPAIA

話を続けよう。マリーンSからは勝ち馬タイムフライヤー、3着アディラートなど多数が出走予定、大沼Sからは3着で18年覇者19年2着のハイランドピークらが予定。全体の頭数が多いが注目すべきだろう。ちなみにデータにあるしらかばSだが今年は開幕週の芝1200m施行なので、使えそうにない。

一方、安達太良S【2-0-0-2】はひっかかるが、今年の勝ち馬ハヤブサレジェンドはBSN賞予定なので、参戦はなさそう。マリーンS、大沼S組をもう少し絞れないか。

前走ダ1700m組の前走着順別成績(過去10年)ⒸSPAIA

前走ダート1700m出走馬がそのレースでどんな着順だったのかを示すと、1着【4-1-2-10】、2着【2-0-2-3】、3着【1-0-0-4】であり、残る2頭は6~9着【0-2-0-17】。つまり前走ダート1700m組の評価はほぼ上位好走馬といえる。

先述した出走予定馬はみんな要注意ということになる。ちなみに前走が1700m未満だった馬は【0-2-0-17】。プロキオンS2着から参戦予定のエアスピネルには黄色信号が灯る?

最後に前走脚質別成績を出す。

前走脚質別成績(過去10年)ⒸSPAIA

前走逃げた馬【2-2-4-11】勝率10.5%、複勝率42.1%は母数が少ないマクリ【2-0-0-1】に次ぐ数字で、これは評価したい。

前走逃げた馬の前走着順別成績(過去10年)ⒸSPAIA

前走逃げた馬のそのレースでの着順別成績は1着【1-1-1-4】、2着【1-0-2-1】、4着【0-1-1-0】まで。逃げて大敗を喫した馬の巻き返しはデータ上では難しい。

マリーンS、大沼Sの逃げ馬は前者を逃げたメイショウワザシは小倉予定、後者を逃げたリアンヴェリテは参戦予定も、その後にマリーンSにも出走、先行して13着だった。

マリーンS組では4角で動いたタイムフライヤー、3角で動いたアディラートに注目。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。

2020年エルムSデータインフォグラフィック

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