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【マイラーズC】「58キロを背負ったGI馬6頭」は連対率0% インディチャンプは大丈夫?

2020 4/23 17:00門田光生
2020年読売マイラーズCインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

ヴィクトリアマイルは牝馬限定戦

2020年4月26日(日)に行われる第51回読売マイラーズC。このレースが京都競馬場で行われるようになってから9年目。さすがに阪神で行われているイメージが薄れてきた。

だが、施行場所は変わっても、安田記念に向けて大事な一戦ということは不変。今回は京都で開催された2012年以降の8回のデータを中心に分析することにする。

マイラーズC出走馬の所属ⒸSPAIA
マイラーズC出走馬の性別ⒸSPAIA

安田記念の主な前哨戦は今回のマイラーズCのほかに、京王杯SC、そして前哨戦という言葉が合っているかは微妙だが、ヴィクトリアマイルを経て安田記念へ向かう馬も少なくない。ともに関東で行われるレースで、ヴィクトリアマイルは牝馬限定戦でもある。

美浦所属馬や有力牝馬はその2レースを選択するパターンが多いのか、マイラーズCは美浦所属馬や牝馬の成績があまりよくない。今年は牝馬の参戦が1頭もいないので性別は気にする必要はないが、美浦所属馬は1勝2着なしとなっている。栗東所属馬を中心に馬券を組み立てていきたい。

前走1400m組が狙い目

マイラーズC出走馬の出走間隔ⒸSPAIA
マイラーズC出走馬の前走クラスⒸSPAIA

実績のあるマイラーはここを始動戦に選ぶことも多い。間隔があいても数字が落ちる傾向はなく、久々の馬を割り引く必要はないだろう。ただし、半年以上あいてしまうと馬券に絡んだ馬はおらず、逆に中4週以内だと【0-2-1-40】と率がかなり下がる。

さらに、前走で条件戦を走っていた馬は馬券に絡んだことがない。さすがはGⅡ戦、ある程度の格は必要だ。あと、なぜか前走でGIを使った馬は【0-0-1-10】と連対率0%(海外GI除く)。主なところではマイルCS、フェブラリーS、高松宮記念組になるが、GIを使った後で、調子がピークではないのが原因なのか。逆に数字がいいのはGⅡ組で【4-1-0-13】。特に阪神Cは勝率が5割と、相性のいいステップレースとなっている。

マイラーズC出走馬の前走距離ⒸSPAIA

前走で走った距離を調べてみると、同距離のマイル戦が圧倒的に多い。ただし、勝率、連対率ともにひと息。最も連対率がいいのは1400mからの転戦組で、半分近くが連に絡んでいる。上記に出た阪神Cのほか、阪急杯も連対率5割。この2レースを経て参戦する馬がいれば要注意だ。

チャンプの扱いが難しい

人気は昨年のマイル王インディチャンプと予想される。これまでのデータでは特に減点がなく、相性のいいGⅡ組。素直にこれを本命といきたいが、気になるのは斤量。昨年にGIを勝っているので58キロを背負うことになるのだが、京都に変わって58キロを背負ったGI馬6頭は全て圏外。2012年にリアルインパクト(2011年安田記念勝ち)が中山記念3着から1番人気でマイラーズCへ挑んだが、やはり58キロを背負って大敗している。これは気になるデータだ。

ほかに大きな減点がないのはヴァルディゼール、ヴァンドギャルド、フィアーノロマーノ、ベステンダンク、そしてレッドヴェイロンの5頭。さらに見ていくと、この中で最も連対率がいい1400mからの転戦組はフィアーノロマーノだけ。ちなみに、阪急杯2着からマイラーズCというのは一昨年の2着馬モズアスコットと同じパターン。軸はこの馬でいいだろう。

相手は減点がなかった残りの4頭。インディチャンプは58キロ=連対率0%のデータを信じて消してみる。

◎フィアーノロマーノ
○ベステンダンク
▲ヴァルディゼール
△レッドヴェイロン
×ヴァンドギャルド

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。競馬ニホンが休刊となってはや2年。時が経つのは早いなと思いつつ、物忘れと老眼の進行速度の速さにも驚いています。