モズスーパーフレアが繰り上がりで優勝
春のGⅠシリーズの幕開けを告げる高松宮記念。今年は観客の声援はなく、GⅠとしては初の無観客競馬となった。前日の夜からレース当日の朝にかけて降った雨の影響が残り、馬場状態は重馬場、時計のかかる馬場でのレースとなった。
今回は1400mや1600mを中心に使われてきた組も参戦。それらの馬に対してどのような評価を下すのかに注目が集まっていたが、KAIBAの本命はタワーオブロンドン、対抗はダノンスマッシュと1200mでの実績馬を上位に推奨。加えてタワーオブロンドンの鞍上、福永祐一騎手は中京芝1200mで複勝率54.7%という好成績を残していたことも、本命への後押しとなった。
好スタートを決めてすんなりとハナを奪ったのは、モズスーパーフレア。前半600mを34.2秒という楽なペースでラップを刻んでいく。注目のタワーオブロンドンとダノンスマッシュは中団馬群からレースを進める形となったものの、馬場が合わなかったのか直線では伸びを欠き、それぞれタワーオブロンドンが12着、ダノンスマッシュは10着、残念な結果に終わった。
ゴール前に目を移すと、内で粘るモズスーパーフレアに襲いかかったのは、3番手を追走していたクリノガウディー。そこにダイアトニックとグランアレグリアも加わり、4頭が並んでの大接戦に。写真判定の結果、クリノガウディーが1位入線と電光掲示板に表示されたが、残り100m地点でダイアトニックとモズスーパーフレアの進路が狭くなった事象について審議ランプが点灯。審議の結果、クリノガウディーが2頭の走行を妨害したとして、4着に降着。2位入線だったモズスーパーフレアが繰り上がりで優勝。騎乗した松若風馬騎手とともに、うれしいGⅠ初制覇となった。














