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素人でもわかる!体操の跳馬の技の種類について解説

2017 1/30 12:11
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Photo by versh / Shutterstock, Inc.

オリンピック人気競技の体操。その種目の一つでもある「跳馬」ですが、動きを見るだけでも楽しいですよね。しかしその技の種類を知ればもっと面白く「跳馬」が楽しく見れるようになると思いませんか?今回は「跳馬」について全く知識がない人でもわかるように体操の種目「跳馬」の技についてご紹介します。

跳馬とは

体操競技の種目の一つである跳馬ですが、目の前に置かれた少し高めの跳び箱にジャンプして華麗なひねり技をするというイメージの人が多いのではないでしょうか。跳馬といえば日本選手では白井健三選手が有名ですが、一体どのような技の種類があるのでしょうか。
跳馬の技の種類は大きく分けると5つです。跳馬は基本的にはジャンプ技になります。ジャンプをしてからどのような動きをするのか、というのが評価点になってくるのです。

小学校で習う技の発展形

5つの技のうちの1つは切り返し技です。跳び箱をイメージしてみてください。跳び箱を飛ぶとき、開脚跳びをしますよね。そのような技もこの切り返し技に含まれます。縦方向に回転した場合は切り返し技とはならず、開脚跳びや横方向の回転、つまりひねりを加えた技が切り返し技になります。
2つ目は前転跳びです。踏切内から飛んで手を跳馬につけたらそのまま前転して宙返りをする技です。小学校の跳びばこの授業で運動神経のいい人ができていた前転跳びの高等技術バージョンをイメージすればいいのではないでしょうか。小学生の前転跳びに宙返りやひねりを加えたのがこの跳馬での前転跳びと言われます。

ツカハラとカサマツ

3つ目はツカハラ跳びです。踏切までは前転跳びとほぼ一緒なのですが踏み切ったあとが少し違います。踏み切ってから手をつくまでに体を4分の1までひねり、手をつきます。その後さらに4分の1後ろ向きにひねります。このツカハラ跳びは日本の塚原光男さんが世界で初めて発表した技です。このツカハラ跳びをもとにアレンジしたものがたくさんあります。
4つめはカサマツ跳びです。踏切まではツカハラ跳びと同じく、前転跳びと同じ動きをします。踏みきった後もツカハラ跳びと同じく手を着くまでに4分の1ひねります。ここからがカサマツ跳びは違うのですが、ツカハラ跳びの4分の1ひねりと違い、4分の3ひねって後ろに飛ぶのです。カサマツ跳びも笠松茂さんという、初めてこの技を発表した人の名前がついています。たくさんの技で、このカサマツ跳びがもととなり、様々なアレンジが加えられているのです。

5つめの技・ロンダート後ろ跳び

最後はロンダート後ろ跳びです。跳馬に向かって後ろ向きで飛び後ろ向きに手をつき、そのまま後ろ向きに飛び宙返りして着地をします。ロンダートというのはひねりに具合によって着地が進行方向より後ろ向きになるため、後転とびには適しているのです。そのため後転跳びにはロンダートは必須と言われています。
跳馬は他の種目の技とは違い、技の評価は難度で示されていません。価値点という形で示されています。技を決めることによって価値点が追加されるのです。

期待の新星・白井選手

最高の価値点を誇る技は日本の体操選手である白井健三選手が初めて行ったシライ2です。別名を伸身ユルチェンコ3回半ひねりといいます。白井選手はその他に価値点6点のシライ・キムヒフンという技も開発しており、こちらは伸身ユルチェンコ3回ひねりとも呼ばれています。日本の選手が世界で一番難しい技を生み出しているというのは珍しい例です。
白井選手は19歳ですでに2つのオリジナルの技と、リオオリンピックでの個人銅メダルなどの実績を残しています。彼は跳馬のスペシャリストとしても今後の活躍が期待されます。

まとめ

以上、体操の種目の一つである「跳馬」の技の種類について「跳馬」を全く知らない人でもわかるようにご紹介しました。これを知ることで今後の「跳馬」がよりいっそう楽しく見られると思います。次の体操競技の大会が待ち遠しいですね!