つり輪で使われる器具はどんなもの?
まず、つり輪で使わている器具についてみていきたいと思います。演技を見ていると、結構高い所についているなと思われる方もいるでしょう。
選手が握る「輪」の部分ですが、ロープやワイヤーなどで上から吊るしてあり、樹脂、金属ないし木製になっていて、床下からの高さは、なんと2メートル80センチもあります。輪と輪の間は50センチになります。
また、ロープの根元部分に工夫が施されており、演技でグルグル回っていても、ロープはねじれないようになっています。
Photo by Paolo Bona / Shutterstock.com
オリンピックでメダルラッシュに湧いた体操競技ですが、演技の何を見て採点しているのかなと思ったことはありませんか? ここでは、つり輪の基本ルールや採点方法などの基礎知識をおさらいして、ご紹介したいと思います。
まず、つり輪で使わている器具についてみていきたいと思います。演技を見ていると、結構高い所についているなと思われる方もいるでしょう。
選手が握る「輪」の部分ですが、ロープやワイヤーなどで上から吊るしてあり、樹脂、金属ないし木製になっていて、床下からの高さは、なんと2メートル80センチもあります。輪と輪の間は50センチになります。
また、ロープの根元部分に工夫が施されており、演技でグルグル回っていても、ロープはねじれないようになっています。
つり輪という種目は、輪を手でつかみ、宙に浮いた状態で、腕の力のみで体を支えて演技を行います。そのため、体操種目の中で最も腕力を必要とすることから、女子では行われず男子のみの種目になります。
また、体操はルール改正が行われるたびに、振動技を重視して静止技や力技を制限する流れにあります。一連の流れるような演技が評価を受ける傾向になってきているのですが、このつり輪という種目のみ、振動技の方が制限されるという、他の種目とは逆行する流れにあります。
それだけ他の種目と違う特殊性の高い種目となってきています。
演技はつり輪にぶら下がった状態から始まります。そして、演技を行って終末技で着地動作を完了して演技終了となります。
技の種類には、懸垂振動技、振動倒立技、力技や静止技があります。懸垂振動技は体を振ったり回転したりする技で、静止は求められませんが、その他の技は静止を求められたりゆっくり回転するなど、特に腕力が要求される技になります。
また、静止は2秒間静止しなければならず、それよりも短ければ静止とは認められず、減点の対象となります。
演技の順位を決める採点方法ですが、演技価値点(Dスコア)と実施点(Eスコア)を合算したものが得点となり、獲得した得点の高さがで順位が決まります。
演技価値点は、演技で実施する技の難度や構成によって技ごとの点数が決められており、その点数を合計したスコアとなります。得点に上限はなく、技はA~Gのランクに分類されています。
実施点は、実際に行われた演技に対し、規定の減点項目に応じて10点満点からの減点方式で算出したものになります。不適当な技の実施や体軸のずれなどが減点の対象となります。
禁止行為としては、まず体操競技の基本ルールとして、足以外での着地は禁止されています。
つり輪という種目に特徴的な規定として、2本のつり輪を交差させてはいけないというものがあります。これは、故意に行った場合には、スコアが0点となります。
また、屈腕車輪と呼ばれる、腕が曲がった状態での車輪運動も禁止されています。
他には、演技を見ているとよく見かける光景かもしれませんが、演技中に落下してしまった場合は減点となります。
以上、つり輪のルールと基礎知識でしたが、いかがだったでしょうか。 今後、つり輪の演技をご覧になる際には、どれほど腕力が必要か想像してみると、体操選手の凄さが垣間見えるかもしれませんね。