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女子体操は優雅さを見よう! 段違い平行棒のルールと基礎知識

2016 10/11 18:34
体操 段違い平行棒 基礎知識
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Photo by muratart/Shutterstock.com

体操女子の演技は可憐で美しいですが、演技のどこを見て採点しているんだろうと思ったことはありませんか? 段違い平行棒の基本ルールや採点方法などの基礎知識をおさらいしたいと思います。

段違い平行棒 種目の位置付け

段違い平行棒は、女子のみの種目で男子にはありません。 女子にとっての段違い平行棒は、男子の鉄棒に相当するものと考えられており、女子が行う4種目の中でも演技がダイナミックかつ派手であるために、見ごたえがあります。
また、種目名が似ている男子の平行棒とは違い、段違い平行棒では棒間の移動があるので、それが優雅な様子を演出しています。 女子ならではの種目ということもあり、芸術的演技への採点配分が大きくなっています。

段違い平行棒 器具についての基礎知識

段違い平行棒は、2本の鉄棒を平行かつ段違いに設置されたものです。バーの高さは高い方が2メートル50センチ、低い方が1メートル70センチに設定されています。80センチの差をつけて段違いに設置されていることになります。
また、高いバーと低いバーの間隔は1メートル80センチとなっています。以前のバーとバーの間隔は1メートル10センチだったので、数十年前と比較すると、その違いはテレビで見てもわかるほど歴然と変更されています。

段違い平行棒 演技の流れ

演技は、助走をしてロイター板を踏み切って平行棒に飛びついたところから開始されます。 男子の鉄棒に相当すると言われていますが、男子鉄棒は懸垂などの腕力を使って後ろに振りあがって演技に入っていくのに対し、段違い平行棒は助走から飛びつき、その勢いから車輪などの回転技に入っていくため、このあたりは大きく異なります。 高低それぞれのバーの上や、それぞれのバー間の移動などを経て、終末技で着地をして演技終了となります。

段違い平行棒 採点方法

演技の順位を決める採点方法は、演技価値点(Dスコア)と実施点(Eスコア)を合算したものが得点となり、その得点の高さがそのまま順位となります。 演技価値点は、演技で実施する技の難度や構成によって技ごとの点数が決められており、その点数を合計したスコアとなります。
また、技と技を組み合わせることによって得られる組み合わせ加点というものがあります。 実施点は、規定の減点項目に応じ、10点満点からの減点方式で算出したものになります。

段違い平行棒 反則と減点対象

最後に減点対象となる行為を見ていきたいと思います。 体操という競技では、足以外での部位での着地は禁じられているという基本ルールがあります。それ以外では、分かりやすいものに演技中の落下があります。落下から演技に戻るまで30秒の許容時間があり、それを超えると中断時間の超過減点となり、中断が1分を超えるとそこで演技終了とみなされます。
また、演技時間超過として減点というものがあり、演技時間が1分30秒を超えた場合は減点されてしまいます。

まとめ

いかがでしたか? 女子の種目で唯一腕力をも要する段違い平行棒ですが、そこは女子の種目。華麗で優雅な演技に注目したいですね。