ランキングに反映されるポイントが高い米ツアー
東京オリンピックに出場したい。ならば今だ。
今年3月のアクサレディス in MIYAZAKIで初優勝を果たした黄金世代の河本結が、米ツアー挑戦を表明した。東京オリンピック日本代表入りに向けて、上位に入ると世界ランキングに反映されるポイントがより高い米ツアーを選択。米ツアーそのものへの憧れはあったが、それ以上に東京オリンピック日本代表入りへの強い思いがこのタイミングでの挑戦を後押しした。
東京オリンピックに出場したい。ならば今だ。
今年3月のアクサレディス in MIYAZAKIで初優勝を果たした黄金世代の河本結が、米ツアー挑戦を表明した。東京オリンピック日本代表入りに向けて、上位に入ると世界ランキングに反映されるポイントがより高い米ツアーを選択。米ツアーそのものへの憧れはあったが、それ以上に東京オリンピック日本代表入りへの強い思いがこのタイミングでの挑戦を後押しした。
各国の女子代表選手は、2020年6月30日時点での世界ランキングを基に算出されるオリンピックゴルフランキングで決まる。
オリンピックゴルフランキング15位までの選手で各国最大4名。16位以下については、1カ国2名(15位以内の有資格者も含む)までの選手が代表入りの資格を得ることができる。
ⒸSPAIA
日本代表候補ランキングとしては、1位が畑岡奈紗、2位が渋野日向子となっており、現状のままであれば、この2人が日本代表としてオリンピックの出場資格を得ることになる。河本結は世界ランキング60位で日本代表候補ランキング6位となっており、代表入りは遠い状況だ。
畑岡と渋野が現在の世界ランキングを維持すると仮定した場合、河本が代表入りするためには世界ランキング15位以内に入る必要がある。
日本では今季初優勝し、賞金ランキング7位に入るなど大きく飛躍したが、代表入りのためには更なる進化が求められる。
河本が進化させるべきものは何か。日本女子ツアーでの渋野、畑岡とのスタッツを比べると見えてくる。
まず、渋野との比較。ショットの精度を表すパーオン率は河本が上だが、パーオンホールでの平均パット数、1ラウンドあたりの平均パット数、リカバリー率は渋野に大きな差をつけられている。
渋野に追いつくためには、パットやアプローチなどのショートゲームの精度を向上させなければならない。もしくは、ショートゲームの差を打ち消すほどショットの精度を向上させ、圧倒的なパーオン率を叩きだして上回るかだ。
ⒸSPAIA
畑岡との比較では、ショット、パット、いずれの精度も畑岡に圧倒されている。畑岡に近づくためには総合的な向上が必要だ。
2020年の米ツアー出場権をかけた8日間の予選会が10月23日に始まる。45位以内に入ることができれば2020年米ツアーを舞台に戦うことができる。
渋野が全英女子オープン優勝で46位だった世界ランキングを14位まで上げたように、メジャーなど大きな大会で好成績を上げれば世界ランキングを一気に上げられる。
畑岡や渋野の世界ランキングが16位以下に下がるようなことがあれば、「日本代表候補ランキング2位以内」で日本代表入りできるが、河本は世界ランキング15位以内に入ることしか考えていないだろう。
河本の挑戦の行方に注目だ。結果次第では、東京オリンピックのゴルフ女子日本代表が黄金世代3人になるかもしれない。