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平成20年 片山晋呉が25勝目で永久シード権【平成スポーツハイライト】

2019 1/8 15:00SPAIA編集部
片山晋呉,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

テンガロンハットがトレードマーク

AONが全盛期を過ぎた頃に台頭してきたのが片山晋呉だった。正確無比なショットを武器に、平成20年(2008年)には25勝目を挙げて永久シード権を獲得した。

ゴルフ場を経営していた父の影響でゴルフを始めた片山は、5歳でラウンドデビューしたという逸話が残る。名門・日大ゴルフ部在学中の平成6年には日本学生ゴルフ選手権で優勝し、翌7年にプロテスト合格した。

平成12年には「ダンロップフェニックス」やメジャータイトルの「日本シリーズ・JTカップ」などで優勝し、初の賞金王に輝く。

トレードマークのテンガロンハットをかぶってプレーしていたため、4位に入った13年の全米プロでは「カウボーイ・シンゴ」と呼ばれた。16年から18年まで3年連続で賞金王を獲得。5年連続の尾崎将司(平成6~10年)、4年連続の青木功(昭和53~56年)に続く史上3人目の快挙だった。

難コースで唯一のアンダーパー

平成20年5月の日本プロを制して永久シード権に王手をかけてから5カ月。10月に福岡の難コース「古賀ゴルフクラブ」で開催された日本オープンだった。

初日、3アンダーで首位タイ発進すると、多くの選手が崩れる中、粘りのゴルフを展開。最終日の16番パー5ではティショットを松林に打ち込んだが、4打目をピンにピタリとつけてパーセーブし、唯一のアンダーパーで勝利をつかんだ。

身長171cmとプロとしては小柄な部類だが、旺盛な探求心と努力に裏打ちされた正確なショットで青木功、尾崎将司、中嶋常幸、杉原輝雄、倉本昌弘、尾崎直道に次いで史上7人目の永久シード権を獲得した。

また、翌21年にはマスターズで首位と2打差の4位に入る大健闘。日本選手としては平成13年の伊沢利光に並ぶ最高順位となった。

リオ五輪にも出場

平成28年にはリオデジャネイロ五輪に出場し、10月の「マイナビABCチャンピオンシップ」で史上6人目の通算30勝目を挙げた。

平成30年の「日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ」プロアマ戦では、同組で回った招待客に不快な思いをさせて制裁金30万円と厳重注意処分を受けるという騒動を起こし、思わぬ形で注目を集めた。