最終戦までもつれ込んだ賞金女王争い
2008年LPGA賞金女王は、当時25歳の古閑美保が獲得。最終戦までもつれ込んだこの年の女王争いは、神がかり的とも言える劇的な結末で幕を閉じた。
最終戦の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」を残し、上位3人に絞られた2008年賞金女王争い。この時点での賞金ランキング1位は「日本女子オープンゴルフ選手権競技」など年間2勝を挙げ、1億1786万円を獲得している韓国出身の李知姫。2位は前週「大王製紙エリエールレディスオープン」でシーズン初優勝を挙げ、波に乗る横峯さくらで1億170万円。3位はここまでシーズン3勝を挙げている古閑で9585万円だった。
李と横峯の差は1616万円、古閑との差は2201万円。それに対して最終戦の優勝賞金は2500万円、2位で1450万円と、横峯・古閑共に逆転するには優勝が絶対条件となり、さらに、李の順位が問題になってくる。李が賞金女王を獲得するためには、横峯が優勝の場合は2人までの3位タイ、古閑が優勝の場合は2人までの8位タイに入る必要があった。
大会初日は李が首位とは2打差の1アンダーで2位タイにつけ、横峯と古閑は1オーバー12位タイとまずまずのスタートを切った。2日目は強風の中でのプレーとなり、李が1オーバーの8位タイ、横峯が4オーバーの18位タイまで後退。
古閑は1つスコアを伸ばし、首位と4打差の6位タイまで順位を上げた。3日目、4アンダーで回った横峯が首位と5打差の8位タイまで順位を戻し優勝に望みをつなぐと、古閑は2アンダーで回り首位と3打差の6位タイと好位置をキープ、李はスコアを伸ばせず11位にとどまり、賞金女王争いは混沌としてきた。
一方、優勝争いも5アンダーの単独首位に韓国の宋ボベ、4アンダーで上田桃子、3アンダーで不動裕理、全美貞、福嶋晃子と実力者が続き、誰が優勝するか全くわからない展開となった。














