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2020東京オリンピックに向けて稼働開始!「オリンピックランキング」とは

2018 8/23 15:00SPAIA編集部
ゴルフボール,ⒸShutterstock.com
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「オリンピックランキング」を基に、男女それぞれ60名を選出

2020年東京オリンピックゴルフ競技への出場者を決める「オリンピックランキング」が稼働を始めた。男子は「世界ワールドランキング」を基に、2018年7月1日~2020年6月22日、女子は「ロレックス・ランキング」を基に、2018年7月8日~2020年6月29日までのそれぞれ2年間104週が対象期間となっている。そして、最終ランキングの上位から、男女それぞれ60名に出場資格が与えられる。

ただし、単純に上位60人に与えられるわけではない。オリンピックならではの、国別枠、5大陸別枠、開催国枠など、さまざまな制約があるからだ。一番影響が大きい国別枠は、ランキング15位までに入っている選手は、各国4人まで認められ、16位以下は、各国2人までとなっている。

具体的には、ランキング1位から出場権を割振り、15位までに3人以上の国があれば最大4人、16位以下からは15位以内の選手含め2人になった時点で、その国の選手は対象外となり、他国の選手が繰り上がる。こうして選ばれた59人(主催国枠で日本に1人分の枠が与えられる)の中に1人も含まれていない大陸があれば、その大陸の最上位の選手が優先される。

ただ、近年は各大陸に強豪選手が散らばっており、このカテゴリで選ばれる選手はいないだろう。それでは、「オリンピックランキング」の基になる、「世界ワールドランキング」や「ロレックス・ランキング」は、どのようなシステムになっているのだろうか。

男子は松山・小平、女子は畑岡・鈴木でランクイン

男子の「世界ワールドランキング」も、女子の「ロレックス・ランキング」も、ほぼ同じシステムで運用されている。世界各地で開催されているゴルフツアーを、一元管理して、同じ基準の下でランキング化しようというもの。それぞれの対象ツアーに参加して、一定基準の成績を挙げたゴルファーに、順位に応じたポイントが与えられ、そのポイントを基にランキングされる。

対象ツアーは、男子がアメリカやヨーロッパや日本を始めとする約30ツアー、女子は約10ツアーが選定されている。日本からは男女レギュラーツアーの他に、女子のステップ・アップ・ツアーが2017年から、男子のAbemaTVツアーが2019年度から対象になることが決定した。

選手に与えられるポイントは大会のレベルによって決定する。つまり、どのツアーで行われている大会なのか、どんな選手が出場しているのかによってポイントが違ってくる。

日本ツアーで優勝するより、アメリカツアーで優勝したほうがポイントは高くなり、ランキング上位の選手が出場している大会は、ランキングに見合ったポイントが加算されて高くなる。こうして2年間104週(男子は最大52試合まで)の間に獲得したポイントがランキングの対象になるのだが、総獲得ポイントでランキングが決まるわけではない。

獲得ポイントを出場試合数で割った平均ポイントで順位が決まるとはいえ、13週を過ぎると12.5%、26週間後には25%が獲得ポイントからマイナスされる。つまり、直近の成績に重きをおいたポイント配分になっているのだ。さらに男子40回、女子35回の最低試合数が設けられていて、試合数が足りなくともこの数で割った平均ポイントでランキングが集計される。

2018年8月20日時点の世界ランキング日本人男子は、松山英樹20位と小平智40位、8月13日時点で女子は、畑岡奈紗15位と鈴木愛23位が上位2名にランキングされている。2年前は、まだ高校生だった畑岡奈紗。2年後はどんな顔ぶれになっているだろうか。