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ボギーで切り抜けたブルックス・ケプカが連覇 松山は切り抜けられず16位【全米オープン】

2018 6/20 17:03SPAIA編集部
ブルックス・ケプカ,全米オープンゴルフ,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

ブルックス・ケプカのピンチを救ったボギーパット

2018年全米オープンゴルフは、アメリカのブルックス・ケプカが29年ぶり7人目の大会連覇を果たした。世界で最も厳しいといわれるコースは初日から強風に見舞われ、優勝スコアは1オーバー。アンダーで回った選手が1人もいない混戦となった。

初日に5オーバー46位タイからスタートしたケプカは、2日目を4アンダーで回って4位タイまで浮上。3日目を終わって、トータル3オーバーの1位タイで最終日を迎えた。

最終日はフロントナインを2アンダーで乗り切って試合をリードしたが、バックナインではピンチの連続だった。しかし、11番ショートホールで、外せばダブルボギーという約4mのボギーパットを決める。最初のピンチを乗り切ると、難しいパーパットをことごとく決めて首位を譲らない。16番ロングホールではバーディを奪い、最終18番をボギーとしたが5バーディ・3ボギーの「68」をマーク。トータル1打差で逃げ切った。

前年度この大会を16アンダーで制したケプカには、豪快な「飛ばし屋」のイメージがある。しかし、今回は我慢を強いられた優勝争いを勝ち抜き、小技の上手さに加えて精神力の強さを見せつけた。

トリプルボギーで姿を消した松山英樹

会場のニューヨーク州シネコック・ヒルズGC(7445ヤード・パー70)は、過去に3回全米オープンの会場となった名門ゴルフコースだ。しかし、前回開催された2004年はグリーンの硬さでボールが止まらず、最終日の平均スコアが78を超えて物議を醸した。この時は乾ききったグリーンに水を撒くなどの対処がなされたが、あまり効果はなかったようだ。

今回も初日平均スコアが76を超えて、多くの注目選手がリカバリーできないまま予選で姿を消した。優勝候補として期待された2015年覇者のジョーダン・スピースや、2011年覇者のロリー・マキロイ、3年ぶりに出場したタイガー・ウッズも、初日に大叩きをしたまま、予選突破が叶わなかった。

日本人選手で唯一予選を通過した松山英樹は、初日5オーバー46位タイ。2日目はイーブンパーで、あと一息で優勝争い圏内にとどまれる26位タイまで順位を上げた。

3日目前半は、5番ロングホールでボギーを叩いただけの安定したゴルフ。迎えた8番ミドルホールで1m強のパーパットを外してしまう。さらに、ほぼ同じ距離のボギーパット、ダブルボギーパットを外し、4パットのトリプルボギーを献上して、9オーバーまで後退。悪くはなかったパットでまさかの4パットを打ち、さすがに後半は持ちこたえられなかった。13番からの3連続ボギーと16番のダブルボギーで54位タイ。3日目にして優勝圏内から消えてしまう。

上位陣も軒並みスコアを落とし、3日目の平均スコアは75を超える。首位のスコアも2日目の4アンダーから、3日目を終わって3オーバーまで落ちただけに、松山にとって悔やまれる1日となった。それでも最終日は4アンダーで回り、16位タイまで順位を上げて意地を見せた。