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アリヤ連続ボギーでヒヤリもメジャー2勝目 タイ出身選手初の全米女子OP優勝

2018 6/5 17:29SPAIA編集部
アリヤ・ジュタヌガン,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

まさかのプレーオフに突入

2018年全米女子オープンゴルフは、タイのアリヤ・ジュタヌガン選手が韓国のキム・ヒョージュ選手をプレーオフで下し、2016年の全英オープンに次ぐメジャー2勝目を挙げて幕を閉じた。

最終日、2位に4打差を付けてスタートしたアリヤ・ジュタヌガン選手。前半から順調にスコアを伸ばし、フロントナインを終わり2位に7打差を付けた時点で勝負は決したかに見えた。
しかし、10番ホールでティショットをクリークに入れトリプルボギーにすると、12番でボギーを叩き15番ホールでバーディを奪った1組前のキム・ヒョージュ選手に1打差まで詰め寄られてしまう。

トリプルボギーのショックからか16番ショートホールでバーディを奪い、態勢を立て直したかに思えたが、17番、18番と本来のプレーができず、連続ボギーとしてプレーオフに突入した。
ゴルフはメンタルゲームだと言われるが、それが如実に現れた場面だった。

嫌な空気のままプレーオフに突入したが、3ホール目までパーセーブを続けると、迎えた4ホール目のバンカーショットでピンそばにピタリ。そのままパーパットを流し込み、タイ出身選手初の全米女子OP覇者となった。

勝機を生かせなかったキム・ヒョージュ

2位に入ったキム・ヒョージュ選手は、2012年のサントリーレディスオープンでアマチュア優勝を果たし、日本にも馴染みがあるプロゴルファーだ。

アリヤ・ジュタヌガン選手から6打差の3位で臨んだ最終日。プレーオフは14番と18番の2ホールを使ったストロークプレーで行われ、14番ホールで難しいバーディパットを決め、1打リードで迎えた18番。
パーで乗り切れば優勝だったがフェアウェイからグリーンを狙った第2打がバンカーに入り、最終日初めてのボギーを叩きチャンスを生かすことができなかった。

結局ストロークプレーでは決着がつかず、サドンデスに突入した18番ホールの第2打も、フェアウェイからのショットがバンカーに入り、ここをボギーとして決着。正規の72ホールでは4日間1度もボギーのない18番ホールで2度のボギーを叩き、勝機を生かせなかった。

神がかり的なロングパットを何回か決め、ジュタヌガン選手をプレーオフまで追い詰めたものの、最後には力尽きてしまい逆転優勝は叶わなかった。

トップ10入の畑岡奈紗の今後に期待

日本からは、アメリカツアーで出場資格をとった野村敏京選手・上原彩子選手・畑岡奈紗選手と、日本ツアー前年度賞金ランキング上位5名の資格で鈴木愛選手、日本予選を勝ち抜いた川岸史果選手・香妻琴乃選手・高山佳小里選手・蛭田みな美選手に補欠から繰り上げとなった葭葉ルミ選手の9選手が出場した。

そのうち決勝に残ったのは葭葉選手と畑岡選手の2名のみ。期待された鈴木選手は初日4オーバーでスタートを切り、2日目2オーバーとスコアを立て直せず予選落ちとなり、スポット参戦の難しさを痛感することとなった。

アメリカツアー連続3試合トップ10入り継続中の畑岡選手は、初日2オーバー56位タイの予選落ち線上から、2日目2アンダーで持ち直し、決勝に進んだ。最終日は14位タイから上位進出を狙ったが、2バーディを奪い波に乗りかけた4番、5番で連続ボギーを叩き、スコアを伸ばすことができなかった。結果、トータルイーブンパーにまとめ10位に入った。