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女子ゴルフ新女王・竹田麗央の強さの秘密、今季最終戦で前女王・山下美夢有の3連覇阻むか

2024 11/20 06:00SPAIA編集部
竹田麗央,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ21日開幕

2024年の国内女子プロゴルフツアー最終戦、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(宮崎カントリークラブ)が21日に開幕する。3連覇を狙う山下美夢有ら今季のツアー優勝選手、メルセデスランキング上位選手が賞金総額1億2000万円(優勝3000万円)をかけて争う。

山下とともに注目を集めるのが竹田麗央。今年のソニー日本女子プロ選手権、日本女子オープンを勝っており、国内メジャー年間3勝なら2018年の申ジエ(韓国)以来2人目の快挙となる。

今季はなんと8勝を挙げ、年間女王を確定。獲得賞金は2億5913万16円で、2020-21年シーズンの稲見萌寧が記録した2億5519万2049円を更新する史上最高額となった。稲見はコロナ禍で統合されたシーズンで45試合に出場しての記録だったが、竹田は31試合での新記録だから恐れ入る。

叔母はツアー通算18勝の平瀬真由美

熊本県出身の竹田の母親は、ツアー通算18勝を挙げた平瀬真由美の姉で、自身もプロゴルファーとして活動した平瀬哲子。父親もゴルフショップを経営する家庭環境もあって6歳でゴルフを始めると、メキメキ腕を挙げた。

熊本国府高3年時に出場したKKT杯バンテリンレディスオープンで4位入賞。同年秋の日本女子オープンではローアマに輝いた。

2021年秋のプロテストに合格。2023年は4666万1490円で賞金ランキング29位だったが、今年4月のKKT杯バンテリンレディスオープンでプロ初優勝を飾ると、翌週のフジサンケイレディスクラシックで2週連続優勝を果たした。

その後もトントン拍子に白星を重ね、10月のスタンレー・レディースホンダで4位に入って、2015年のイ・ボミを上回る史上最速の出場25試合でシーズン獲得賞金2億円に到達。最終戦でどこまで加算するか注目されている。

平均飛距離もパーオン率も1位

竹田の最大の武器は飛距離。今季のドライビングディスタンスは263.06ヤードで1位だ。ランキングは下の通りとなっている。

2024国内女子ゴルフ平均飛距離ランキング


1億4694万6941円で賞金ランキング4位の岩井明愛(257.45ヤード)や、1億5533万5075円で3位の小祝さくら(253.61ヤード)、川岸良兼の次女・川岸史果(254.3ヤード)らを上回る飛ばしっぷりだ。

もちろん、飛ばせばいいわけではないが、竹田はパーオン率も77.8999で1位。飛距離では2位の葭葉ルミがパーオン率は66.1189で61位、飛距離では3位の神谷そらがパーオン率は65.7143で64位と苦しんでいることからも竹田のスキルの高さを物語っている。

パワーとテクニックを併せ持つからこそ、パーセーブ率(90.9646)やイーグル数(11)も2位にランクされているのだ。

2022年から2年連続年間女王に輝いた山下美夢有の今季ドライビングディスタンスは、236.44ヤードで52位。日本女子プロゴルフ界のニューヒロイン・竹田にとって、飛距離は最大のアドバンテージになる。

最終戦で有終の美を飾り、さらに賞金を上積みするか。不動裕理が持つシーズン最多10勝の記録更新はならなかったが、底知れない強さを発揮すれば、前女王の3連覇を阻んで今季9勝目を挙げても全く驚けない。

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