これからの成長の期待度が高いチーム
ハースF1チームは、2016年からF1に登録参戦したチームだ。本拠地をアメリカに置いている。NASCARやスプリントカップシリーズでの有名チームであるスチュアートハースレーシングのオーナーが満を持してF1に挑戦をしたものだ。
2016年度の出走回数は21レースで、まだ表彰台に上ったことはない。とはいえ、初参戦となったオーストラリアグランプリでは、グロージャン選手が6位入賞を果たして、初参戦初ポイント獲得を達成している。
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ハースF1チームは、2016年度のシーズンからF1レースに参戦した新しいチームだ。 成長段階のチームであるため、まだ歴代マシンというほどの種類がないが、最新のマシンの特徴などについて見ていこう。
ハースF1チームは、2016年からF1に登録参戦したチームだ。本拠地をアメリカに置いている。NASCARやスプリントカップシリーズでの有名チームであるスチュアートハースレーシングのオーナーが満を持してF1に挑戦をしたものだ。
2016年度の出走回数は21レースで、まだ表彰台に上ったことはない。とはいえ、初参戦となったオーストラリアグランプリでは、グロージャン選手が6位入賞を果たして、初参戦初ポイント獲得を達成している。
ハースF1チームの記念すべき最初のマシンは、「VF-16」という名称で登場した。この名称の由来は明らかとされていないが、ハース・オートメーション社が最初に製造した機械「VF-1」からとったという説や、「Very First One」(最初の最初)という意味ではないかという説がある。
フェラーリと技術提携をしていたので、パワーユニットはフェラーリ製だ。2015年のシーズンではフェラーリのパワーユニットは非常に優秀だと評価されていたので、採用には前向きだったと言えるだろう。
ノーズの雰囲気としては、2015年度のフェラーリ製のマシンに似ている構造ではあるが、長さは短くなっている傾向がある。メインウイングは間隙になっていないものの、フロントウイングは2016年の各社のトレンドに合わせているので、最先端の技術を取り入れようという意欲は見られた。
ただ、ウィッシュボーンの上下の角度が浅いことから、ここ数年のF1マシンの傾向に比べるとフロントロールセンターが低めだ。全体のマシンの状況を見ると、まだまだ荒削りな部分はあるものの、1年目ということで目をつぶりたい箇所が多い印象だ。
ハースF1チームの最新マシンは、「VF-17」というナンバリングが取られた。
マシンとしては、パワーユニットは2017年に引き続きフェラーリ製のパワーユニットを搭載している。2016年にフェラーリ製のパワーユニットを使用していたトロ・ロッソが、2017年からルノー製のパワーユニットに載せ替えを行ったため、実質的にフェラーリ製のパワーユニットを使用しているチームとしては、ナンバー2のポジションとなった。シャーシについては、ダラーラ制のシャーシを使用している。
2016年度は、初参戦初ポイント獲得をするなど目を見張るシーンも多かったハースF1チームは、2017年の意気込みがマシンにも表れている。荒削りで若干垢抜けない点があった「VF-16」に比べると、より洗練されたデザインになっている。
大まかな変更点としては、各社で多く採用しているのと同様に、フロントノ―ズに突起を設けている。また、シャークフィンが取り付けられているのも特徴的だ。さらに、コックピット周辺にあるパージボードに工夫が凝らされており、空力への効果がどれほどになるのかが期待できそうだ。
ハースF1チームは、2017年のシーズンで2年目を迎える。 まだまだ、マシンやチームとしての課題はあるものの、今後の成長や可能性を感じることができるチームだ。 これから、どのような名車が生まれていくのか、非常に楽しみだ。