メルセデスAMGがワークスとしてF1に帰ってきた「MGP W01」
2010年にワークスとしてフル参戦した記念すべきマシン「Mercedes MGP W01」。メルセデスはエンジンサプライヤーとしてF1に関わってはいたが、フルワークスとしては55年ぶりの復活となるマシンだ。前身となったブラウンGPのチャンピオンマシンの流れを引き継いでおり、フロントウイングなどのデザインは「BGP001」に酷似している。
ミハエル・シューマッハ選手の復活となったマシンだが、アンダーステアが強くオーバーステアを好むシューマッハ選手にとっては乗りづらいマシンとなった。
メルセデスAMGの3作目となるマシン「F1 W03」
メルセデスワークスとして3作目となるマシン「F1 W03」。前年の「MGP W02」はリアタイヤの摩耗が厳しかったため改良を目指したが、「F1 W03」でもタイヤのグラデーションやレースペースの悪さが大きな問題となった。
しかし、前年からテストしていたWダクトやダブルDRSの効果もあり、予選では好タイムを連発する。そして、メルセデスチームは中国GPでフロントローを独占して優勝。波に乗るかと思われたが、コアンダ・エキゾーストの開発が遅れるなど、後半戦では失速する結果となった。
メルセデスAMGの2014年型マシン「F1 W05 Hybrid」
2013年からシューマッハ選手に代わってルイス・ハミルトン選手を獲得したメルセデスAMG。2014年の新型「F1 W05 Hybrid」は、王者として君臨するきっかけとなった最速マシンで、フロントサスペンションもコンパクトに仕上がっており、非常にバランスのとれたマシンだ。
中でもチャンピオンに貢献したのが、エンジンのコンポーネント。近年のパワーユニットは複雑になっていてターボとエネルギー回生が肝だが、メルセデスエンジンはパワーと燃費が非常に優れており、「F1 W05 Hybrid」は圧倒的な強さを持ったマシンとなった。
正常進化したメルセデスAMGのマシン「F1 W06 Hybrid」
2014年に王者となったメルセデスAMG。
2015年も、2年連続チャンピオンを目指すべく、正常進化を重ねたメルセデスAMGのマシン「F1 W06 Hybrid」は、基本的なコンポーネントに変更はないものの、ノーズ付近の空気口やフロントウイング、フロントサスペンションの配置などを改良。ダウンフォースを生み出すアンダーフロアの気流を効率的に改善し、マシンの特性も革新的に進化した。
最強のメルセデスパワーユニットと共に、高いバランスのとれたマシンとなっている。
3年連続王者となったマシン「F1 W07 Hybrid」
前年型のチャンピオンマシン「F1 W06 Hybrid」のコンセプトを引き継ぎながらも、細部まで見直しを行ったメルセデスAMGのマシン「F1 W07 Hybrid」。トレンドとなったSダクトも高次元に上手くまとめており、またシーズンが始まってからもサイドポッド吸気口を再設計するなど、3年連続王者に貢献したマシンとなった。
シーズン中にパワーユニットの信頼性が低下する事態が起きたが、マシンの圧倒的な速さは変わらず、ロズベルグ選手がドライバーズタイトルを獲得した。
まとめ
メルセデスAMGチームの代表的な歴代マシンたちを紹介した。
メルセデスAMGは3年連続でチャンピオンを獲得したことにより、最強のマシンを生み出すコンストラクターズへと成長。
大きくレギュレーションが変わる2017年、4年連続でチャンピオンが獲得できるかに期待が集まる。