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強い心で魅せるスケート 白岩優奈の大会実績

2018 3/14 19:28Mimu
白岩優奈
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Ⓒゲッティイメージズ

本田真凜とは幼いころからのライバル

白岩優奈は2001年11月26日生まれの16歳、関西大学スケートクラブに所属している、高校生選手だ(京都両洋高等学校に在学)。2018年2月現在、世界ランキングでは32位、日本人選手の中では7番目につけている。日本スケート連盟から強化選手Aに指定される実力者だ。

キレのあるジャンプに豊かな表現力を持ち、どんな曲でも彼女の世界を表現することができる。ちなみに同じ年で同じ京都出身、幼少期から同じ京都醍醐フィギュアスケートクラブに所属してきた本田真凜とは大の仲良し、そして良きライバルである。

小学生のころからジャンプが得意

白岩は、ノービスクラス時代から競技会に出場していた。ノービスクラスというのは、ジュニアよりさらに年齢が低い選手が出場するクラスだ。年齢と技術水準によってノービスAとノービスBに分かれており、6月30日時点(フィギュアスケートのシーズン開幕日前日)の年齢が、11歳以上12歳以下ならばA、9歳以上10歳以下ならばBに出場する。

白岩が本格的に競技会に出場するのは、小学4年生だった2011-2012年シーズン。この年は、近畿選手権ノービスBに出場して9位に入った。小学5年生となった2012-2013年シーズンには、同大会で2位となり、全日本ノービス選手権にも出場。初めての全国大会ながら3位という好成績を収めている。

このころには、すでに3回転ジャンプのトゥーループやサルコウを跳べるようになっており、プログラム最初のジャンプでは、3回転トゥーループ+2回転トゥーループ+2回転ループというコンビネーションを組み込んでいた。

初めての全日本ジュニアで苦しい思い出

ノービスAに上がった2013-2014年シーズンも、近畿選手権ノービスAで3位、全日本ノービス選手権大会で5位と、上位の常連選手になった。ジャンプもさらにパワーアップ。アクセル以外の3回転ジャンプをプログラムに組み込んでいる。

2014-2015年シーズンも、近畿選手権ノービスAに出場して2位、全日本ノービス選手権では4位と安定した成績を残す。その結果、全日本ジュニア選手権に推薦で出場できるようになった。

初めて出場するジュニアの舞台は、残念ながらショート27位に終わる。フリーに進出できるのは上位24人のみ。ノービスの大会にはフリーしかなかったので、いきなりジュニアの洗礼を受ける形となった。

ジャンプをパワーアップし、世界の同世代と肩を並べる

中学2年生となった2015-2016シーズンから、白岩はジュニア選手として活動を始める。ジュニアグランプリシリーズのアメリカ大会、スペイン大会で優勝し、ファイナルへの出場権を獲得。ファイナルでは6人中5位という成績だったが、同世代の世界トップたちと比べても、見劣りしない滑りを見せた。

得意のジャンプをさらにパワーアップし、3回転ルッツ+3回転トゥーループという高難度のジャンプを成功。基礎点の10.30、さらに出来栄え点もついて、大きな得点源となった。現在でも白岩の大きな武器となっているジャンプだが、中学2年生ですでに取得していたのだ。

全日本ジュニア選手権でも、そのコンビネーションジャンプを決めて、2位に入る。前年はつらい思いをした大会だが、たった1年で一気に躍進した。

全日本選手権では5位、世界ジュニア選手権の代表にも選ばれ、4位に入っている。高難度のコンビネーションジャンプを取得したこと、それを大舞台でしっかりと決めたこと、これらが彼女にとって大きな自信となったようだ。

2度の骨折に悩まされたジュニア最後のシーズン

中学3年生となった2016-2017年シーズン、白岩はケガに悩まされる。2016年4月に左足頸椎の骨折が判明。約2カ月間、氷上での練習ができなかった。しかし時間は待ってくれず、シーズンが開幕する。

チャレンジャーズシリーズへの出場は見送られ、ジュニアグランプリシリーズが初戦となった。ロシア大会で4位、ドイツ大会で2位と、決して悪い成績ではない。しかし、アメリカ、スペインと2連覇した前年と比べて、見劣りする成績となってしまった。

さらに、その後の全日本ジュニアでは2年連続の2位に輝くも、今度は腰の疲労骨折が判明。しかし、全日本選手権への出場が決定していたため、強行出場を決心する。満身創痍で迎えたショート本番、前半は骨折の影響を見せない完璧な演技だったが、後半にダブルアクセルがシングルになるミスを出し、最後のスピンで手袋がスケート靴のエッジに引っかかってしまい、氷上に落下してしまう。

ショート17位で迎えた翌日のフリーでは、完璧な演技を見せて3位に入り、総合6位に入賞した。中学3年生とは思えない心の強さを見せてくれた。骨折が完治しないまま、世界ジュニア選手権にも出場。全日本以上の堂々とした演技で、総合5位に入っている。

前半は不調も後半で巻き返したシニア1年目

高校1年生となった2017-2018年シーズンから、白岩はシニア選手としてシーズンに挑む。初戦のアジアンオープントロフィーでは、2位と好調な滑りだしを見せたが、その後は不調が続く。チャレンジャーズシリーズ・フィンランディアトロフィーでは、ショート・フリーとも後半のジャンプにミスが出て7位。さらにグランプリシリーズのNHK杯でも細かいミスが出てしまい8位となった。

NHK杯から1週間後のフランス大会では、ショートプログラムで完璧な演技を見せる。NHK杯では見ることのできなかった、のびやかで力強く、それでいて優雅な演技。フリーでミスが出て6位となったものの、自己最高となる193.18点をマークした。

そして勝負の全日本選手権、上位に食い込めばオリンピックの代表にぐっと近づく大会だ。ショートでは、ダブルアクセルの転倒で8位、フリーでも、ダブルアクセルからのコンビネーションで転倒して7位。いずれもアクセルがうまく決まらず、総合で9位という成績にとどまってしまう。オリンピック代表の選考にも漏れてしまい、悔しい大会となった。

現在の課題はアクセルジャンプだろう。ジャンプの中で唯一前を向いて踏み切るアクセルが、白岩は苦手だという。しかし、これを克服してしまえば、数少ない弱点はなくなるのだ。技術や表現力は確かのものを持っており、そのスケートからは芯の強さを感じられる。

骨折という試練を乗り越えた彼女なら、きっと克服できるはずだ。

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