歴史的に自転車競技と関わりの深い地域は?
自転車が発明され、世界に先駆けて普及していったのはヨーロッパです。
自転車競技自体も早くから盛んに行われています。記録に残っている最も古い大会は、1868年にパリで開催された短距離レースで、翌年にはロードレースも行われています。1903年には有名なツール・ド・フランスが始まり、そのような背景からフランスを中心に自転車競技が広がっていきました。
自転車競技は、オリンピックで採用されるなど世界中に普及しているスポーツですが、歴史的に関わりが深いのは、やはりヨーロッパの国々です。
自転車競技が強い国1 フランス
オリンピックにおける自転車競技のこれまでのメダル獲得数を見ても、フランスは他国を上回っています。自転車競技のさまざまな種目において、全体的に強い選手が多い印象ですが、特に男子マウンテンバイク、クロスカントリー種目では、2000年のシドニーオリンピックから2008年の北京オリンピックにかけて3大会連続でフランス勢が金メダルを獲得しています。
フランスが強い理由としては、ピレネーやアルプスといった山岳地帯を持ち、練習環境が整備されているということが挙げられます。
自転車競技が強い国2 イタリア
イタリアも自転車競技が強い国と言えます。ここでもオリンピックを例に挙げると、トラックレースの男子団体追い抜き種目では、2008年の北京、2012年のロンドンで金メダルを取得しています。
イタリアでは、1870年に国内初となる公式の自転車レースが開催されて以来、数多くの自転車競技大会が行われてきました。都市間を周遊するレースが盛んで、1909年に始まった「ジロ・デ・イタリア」は、現在でも行われています。フランスと同様に、自転車と関わりが深い国であるため、競技人口が多く、練習環境も整っていることが強さの秘訣と言えるでしょう。
自転車競技が強い国3 イギリス
イギリスは、男子チームスプリントで2008年の北京から2016年のリオデジャネイロにかけて3大会連続で金メダルを獲得している自転車競技の強豪国です。オリンピックでの活躍も影響しているのか、近年、自転車競技の参加者が増加しています。
通勤などで日常的に自転車が使用されるなど、自転車と馴染みが深い国であると言えます。また、イギリスを舞台にした自転車レース「ツアー・オブ・ブリテン」が毎年9月に行われることでも知られています。
日本は強豪国?
日本の自転車競技は、ヨーロッパに比べて盛んであるとは言えません。自転車の普及率自体は世界的に見ても上位に食い込みますが、競技人口となるとかなり減ってしまいます。
自転車競技においては、足が長く胴が短い欧米人の体格が有利であるとも言われており、その点、日本人には不利な競技と言えるかもしれません。それでも、オリンピックでは、1984年のロサンゼルスで坂本勉が個人スプリントで銅メダル、2008年の北京で永井清史がケイリンで銅メダルを獲得するなどしていますが、国際舞台で活躍を続けている選手は少ないというのが現状です。
まとめ
自転車競技の強い国を紹介しました。
やはり練習環境が整っているヨーロッパ勢が強いという印象ですが、日本でも自転車競技連盟が組織され、競技の普及や選手の育成などを行っています。
今後の日本人選手の活躍に期待しましょう。