ノンタイトル戦で左レバーブロー一閃
プロボクシングのWBCスーパーバンタム級1位アラン・ピカソ(24=メキシコ)が14日、メキシコ・ティフアナで行われたノンタイトル10回戦でジェイソン・クエリョ(コロンビア)に3回KO勝ちした。
3回、身長173センチのピカソは一回り小さいクエリョをコーナーに追い詰めると、左フックをレバーに命中。座り込んだクエリョは一度立ち上がったものの、戦意喪失したように再度座り込み、レフェリーの10カウントを聞いた。
ピカソはこれで31勝(17KO)1分と無敗をキープ。今年だけで、世界挑戦経験もあるアザト・ホバニシャン(アルメニア)戦の判定勝ちも含め5勝(2KO)とハイペースで試合を消化している。
神経解剖学を学ぶインテリでもあり、SNSでは白衣を着た写真をアップしているピカソ。身長が高い分、線が細くパワー不足は否めないが、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)の相手候補として、来年4月にアメリカ・ラスベガスで対戦する可能性を報じられている。
グッドマンの次はアフマダリエフか、ピカソか
ただ、井上は12月24日に予定していた防衛戦が、サム・グッドマン(オーストラリア)のケガによって来年1月24日に延期。その後の防衛戦スケジュールもずれ込む可能性がある。
ピカソが勝ったのと同じ14日には、WBAスーパーバンタム級1位ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)がモナコでWBA暫定王座を獲得。井上との対戦をアピールしている。
井上が順当にグッドマン戦をクリアすれば、その次は来春から夏までにアフマダリエフかピカソが相手候補となるだろう。さらにWBCバンタム級王者・中谷潤人(M.T)が階級を上げてくる可能性もあり、流動的な部分は多い。
いずれにしても、井上は再来年のフェザー級転向を視野に入れているため、グッドマン戦の延期によって、誰かが対戦相手から弾かれる可能性もある。思わぬ形で年を越すことになったモンスターを取り巻く状況は、来年さらにヒートアップしそうだ。
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