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ボクシングの醍醐味!ボディブローでチャンプになった5人の名手

2017 1/30 21:11
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Photo by Lordn/shutterstock.com

ボクシングの玄人好みのパンチといえば「ボディブロー」。 ストレートやフックに比べると見た目が地味に見えるが、実は強力なパンチなのだ。 巧みなボディブローで頂点にのぼりつめた名ボクサーたちを紹介する。

ボディ・スナッチャー【マイク・マッカラム】

ボディブローの名手として最初にあげたい選手はマイク・マッカラム選手だ。
3階級制覇を成し遂げたジャマイカの英雄は、182cmの身長に2m近いリーチという恵まれた体格と卓越した技術を兼ね備えたいぶし銀のボクサーだ。上体をスイングして相手のパンチの狙いをずらしつつ近づき、体軸を微動だにさせない安定感抜群のハードパンチを顔面とボディに打ち分けるスタイルは芸術とすらいえるボクシングだった。
「ボディ・スナッチャー(ボディを奪う者)」というあだ名は、まさにマッカラムのボクシングスタイルを的確に表現している。

怪物の放つ強烈なボディブロー【カルロス・サラテ】

メキシコの世界バンタム級王者カルロス・サラテは、1970年代から80年代にかけてのボクシング界においてはスーパー・ヒーローだった。
階級は軽量級だったが、その強烈なパンチでKOの山を築いていき、プロの戦績は70試合66勝63KOという輝かしいもの。その原動力となったのがボディブローだ。長いリーチを活かしたボディブローを相手のレバーに打ち込み、ガードが乱れたところへ強烈なアッパーをくらわすスタイルは、「怪物」と呼ばれるほどの破壊力をもっていた。

南米最高のボクサー【フリオ・セサール・チャベス】

1970年代に世界的に活躍したメキシコ人ボクサーがカルロス・サラテだとしたら、続く80年代ではフリオ・セサール・チャベス以外にない。 116試合で108勝87KOという偉大な戦績の中には、「88連勝」や「デビュー後90戦無敗」といった歴史に残る大記録が散りばめられており、ロベルト・デュランとならんで南米ボクシング界最高の英雄としてメキシコ国民から尊敬されている人物だ。
チャベスのボディブローは、絶対に大振りをしないコンパクトで切れ味鋭いパンチ。小さくても速くて重いため、相手ボクサーはレバーやわき腹にまるでショットガンをくらったような衝撃を受けたという。

世界統一王座をもたらしたストレートボディ【エリック・モラレス】

メキシコ人ボクサーとして史上2人目の4階級制覇を達成したスーパースター、エリック・モラレス。彼もまたボディブローの名手として知られている。 同世代のライバルとしてしのぎを削ったメキシコ人ボクサー、マルコ・アントニオ・バレラと対戦した2002年の世界戦は、その年の最高の試合(ファイト・オブ・ザ・イヤー)に選ばれる白熱した試合だった。
典型的なメキシカンファイトスタイルでがんがん攻め込んでくるバレラに対して、ストレートのボディブローで容易に近づけさせない試合運びで、モラレスは見事WBC・WBO世界スーパーバンタム級の統一王座を獲得した。

王座返り咲きを果たした試合で見せた伝説のボディ一発【辰吉丈一郎】

最後に紹介するのは「難波のジョー」こと辰吉丈一郎選手だ。 身長は160cm台なのにリーチが180cmという恵まれた条件を活かしたしたボディブローは、特に「レバー打ち」の上手さと強さで有名だ。当時の日本人ボクサーでは辰吉選手のボディに耐えられる選手はほとんどおらず、リングに悶絶しながらダウンするというKOシーンが量産された。
辰吉選手のボディブローが炸裂した試合でもっとも有名なのが、1997年のシリモンコン・ナコントンパークビュー戦だ。すでにピークを過ぎていた辰吉選手が、現役バリバリのシリモンコン選手からボディ一発でダウンを奪い、怒涛のラッシュでTKO勝利。見事世界チャンプに返り咲いた。

まとめ

辰吉選手の1997年の世界戦のように、たった一発のボディブローで流れが大きく変わる。そんな劇的な効果を持つのがボディブローだ。
ボディブローの破壊力を知っているからこそ、ボクサーは腹をきたえて、どんなパンチが来ても耐えられるように備える。 ボディブローをめぐる攻防戦に注目すると、ボクシングの試合はもっと面白くなる。

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