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日本ボクシング界のカリスマ・辰吉丈一郎の功績をチェックしよう!

2016 10/24 19:31
ボクシング
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出典 jpba.gr.jp

「浪速のジョー」と呼ばれ1990年代に絶大な人気を誇ったボクサー・辰吉丈一郎。 誰にでも明るい性格で人気も高く、生涯現役にこだわるスタイルでファンからの支持も厚いこの男が残してきた功績に迫る。

【辰吉丈一郎の功績1】いじめられっ子、大阪帝拳ジムに入門

幼い頃に両親が離婚し、父親に育てられた辰吉丈一郎。幼少期よりボクシングを仕込まれ、中学生で大阪帝拳ジムに入門する。ボクサーとしてのメンタルの強さが知られてしまった今では信じられないことだが、小さい頃はいじめられっ子だったとのこと。父親に教えられたのは喧嘩仕込みのボクシングだった。
いじめられっ子を脱却した辰吉は、中学の恩師の薦めで卒業と同時に大阪帝拳ジムに入門。ボクサーとしてのキャリアを本格的に歩み始める。サウナや立ち食いうどん屋でアルバイトをしながら生計を立てつつ、実力をつけていく。

【辰吉丈一郎の功績2】日本王座から世界王座

全日本社会人選手権優勝など十分なアマチュア成績を引っさげてプロデビューを果たしたのが1989年。2ラウンド47秒でKO勝ちを収める上々の滑り出しだった。その強さのため日本人ボクサーからは対戦を回避される存在となり、海外選手とのノンタイトル戦を経て、翌年岡部茂を破り日本バンタム級王者に輝く。
世界戦を見据えてフィリピン、ベネズエラの選手と3試合をこなし、WBC世界バンタム級王者であるグレグ・リチャードソン(アメリカ)との対戦が決定。実績だけで見れば格上のリチャードソンを相手に試合を終始支配した辰吉は、10ラウンドでTKO勝ちを収めて世界の頂点に立つ。デビューから8試合での世界タイトル獲得は当時の日本最速記録だった。

【辰吉丈一郎の功績3】伝説となった薬師寺保栄との一戦

チャンピオンベルトを獲得しながら「網膜裂孔」「網膜剥離」という怪我に苦しみ、日本ボクシングコミッションからルールに基づき国内での試合開催不可という指示を受け、現役続行を危ぶまれることになった辰吉。しかしながら、所属ジムの熱心な説得により特例での試合開催を許可された辰吉は、1994年12月、自身の不在期間にWBCバンタム級王者になっていた薬師寺保栄との統一王座決定戦に臨む。
試合前の舌戦もあり、日本全国が注目する一戦は、序盤から互いに打ち合う激しい展開。両者が一進一退の攻防を最終ラウンドまで繰り返し、勝敗の決着は判定にもつれ込む。
しかし判定は0-2での敗戦に。「統一戦に負ければ引退」が条件であったため、またしても引退の危機に瀕するが、ここでも辰吉は現役続行の道を模索する。

【辰吉丈一郎の功績4】3年の時を経て再びチャンピオンに

その後、日本ボクシングコミッションから国内での世界戦ならば開催可能という条件付きでの現役続行が許可された辰吉は、1996年3月に階級を1つ上げたWBC世界ジュニアフェザー級のタイトル獲得を目論むも、王者ダニエル・サラゴサ(メキシコ)相手に敗戦。4度目の世界挑戦も失敗に終わる。
しかし、再びバンタム級に階級を戻した11月、当時の王者シリモンコン・ナコントンパークビュー(タイ)に挑戦すると、この試合に見事勝利。2度の引退危機を乗り越え、3年ごし5度目の世界挑戦で、再びバンタム級世界王者の座に返り咲く。
この試合は序盤にダウンを奪い優位に進めるも、6ラウンドでシリモンコンの反撃に遭い逆転KO一歩手前まで追い込まれる苦しい展開。しかし、この危機をなんとか踏ん張り、次のラウンドでダウンを奪い返し、猛攻を仕掛けてレフェリーストップを勝ち取るという劇的な試合となった。

【辰吉丈一郎の功績5】息子のトレーナーをしながら今も現役続行を模索

その後は2度の防衛に成功するも、1998年にウィラポン・ナコンルアンプロモーション(タイ)に敗れて王座から陥落。リベンジマッチを仕掛けるも、またしてもウィラポンに返り討ちに遭う羽目に。一旦は現役引退を表明するものの、翌年に撤回し、現役復帰に向けて再起を図るが、再戦できたのはウィラポン戦から3年後の2002年だった。
2008年から、日本ボクシングコミッションは辰吉を「引退選手」として扱っている。2009年のタイでの試合を最後にリングには上がっていないものの、現役続行の意思は潰えていないとのこと。現在はトレーニングを欠かさずに、父の背中を追ってボクサーになった次男の寿以輝くんのトレーナーを務めている。

まとめ

辰吉丈一郎ほど引退の危機に晒され、敗戦から立ち直り復活を果たしたボクサーは、ボクシングの歴史においても稀有な存在だ。 愛息もプロボクサーになり、白髪も混じってきたその姿を見ると時の流れを感じるが、もう1試合リングに上がる浪速のジョーを見たいと期待するファンは少なくない。 「最後のカムバック」の日が来るのを期待したいところだ。

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