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最強クイーンの座は誰の手に?女子レーサーの祭典「クイーンズクライマックス」

2018 12/25 07:00山崎ひかり
ボートレース,ⒸShutterstock.com
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最強クイーンの座を決める一戦 賞金女王決定戦

女性レーサーの祭典、プレミアムGⅠ競走・第7回賞金女王決定戦(クイーンズ・クライマックス)が12月26日から31日まで平和島競艇場で開催される。このシリーズは1年間で上位12名の女子レーサーにしか出走権利が与えられない超プレミアムなレースである。

昨年は遠藤エミが4連勝のパーフェクトVで悲願のGⅠ初勝利を達成し、女子賞金ランキングトップの座も獲得した。今年も優勝賞金1000万円をかけて、熱戦が繰り広げられる。今年出場する12人から注目の選手をピックアップしていこう。 

今年の主役は小野生奈

デビュー10年目の節目の年になった小野生奈が初の賞金女王獲得を狙う。昨年同様に2年連続で賞金ランクトップでこのシリーズに挑むが、昨年は優勝戦でまさかの出遅れ。結果、最下位と涙をのんだ。その分、今回に懸ける思いは強いはず。今年は優勝3回、さらに男子と混じったSG戦で準優勝戦進出が2回と男子レーサーに一歩も引かない活躍ぶりを披露した。真の女王へ「福岡の元気娘」の進化が問われる。

2位の長嶋万記は今年5度の優勝が全てイン戦と安定感に定評がある。巧みなターンを武器にここまで好レースを演じてきた。ママさんレーサーが暮れの平和島を盛り上げる。

4位の守屋美穂は11月の第5回レディースチャレンジカップでGⅡ初勝利を飾った。クイーンズクライマックスは自身3度目の出場。14年の住之江以来、4年ぶりの参戦となる。念願のクイーンの座、獲得に臨戦態勢は整った。「艇界の怪力美人レーサー」が大舞台で飛躍する。

昨年の賞金女王・遠藤エミは、3月のレディースオールスター準優勝戦でフライングを切り、GⅠ、GⅡの斡旋が少なかったものの、下半期に怒濤の追い上げを見せて7位まで浮上。昨年の覇者が連覇に挑む。

舞台は平和島競艇場

ボートレースのメッカの愛称で知られている住之江競艇場に対して、東のメッカと呼ばれている平和島競艇場は1954年(昭和29年)に初開催。過去3度、賞金王決定戦が平和島で開催された。これまでSG開催30回は全競艇場で第2位の数字。賞金女王決定戦が行われるのは2016年以来、2年ぶりとなる。

平和島競艇場の傾向

基本的にインコースが強いボートレースだが、平和島競艇場に関しては少し見方を変えなければならない。

夏場の2018年6月1日~8月31日までは1号艇の勝率が40.9%と非常に勝率が低い。冬場の2017年12月1日~2018年2月28日は47%まで上がっているが、それでも比べて低い。

インコースの強さに定評のある大村競艇場と同じ季節の成績を比較すると、夏場が66.7%、冬場は65.4%と圧倒的な差がある。過度な1号艇への信頼は避けた方がいいだろう。インの勝率が悪い半面、外枠の6号艇がよく舟券に絡む。全24場で6号艇の勝率が常に上位に入るのがこの平和島。穴党のギャンブラーにとっては、非常に人気のある競艇場になっている。

舟券の狙いとしては、センター(3号艇、4号艇)勢。まくり決着が多いのが特長で、思い切って握って回れる選手やスピードターンを得意としている選手から手広く買うのをオススメする。

平成最後の賞金女王となるのは誰か?31日の優勝戦から目が離せない。