「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

今年もボートレース界の集大成・賞金王決定戦が開幕

2018 12/16 17:00山崎ひかり
ボートレース,ⒸShutterstock
このエントリーをはてなブックマークに追加

今年一番の集大成・賞金王決定戦

今年もこの季節がやってきた。第33回グランプリ(賞金王決定戦)が12月19日から24日まで大阪の住之江競艇場で開催される。優勝賞金1億円を懸けて、今年も熱戦が繰り広げられる。賞金王決定戦は今年の1月から11月のSGチャレンジカップ最終日までの獲得賞金ランキング上位18名が一同に集結して、頂点を決める大一番だ。

ここを取った者が年間賞金ランキングトップの座にかなり近づく一戦となる。今年も頂点にふさわしい〝ベスト18〟のトップレーサーがそろった。

主役は賞金ランク断トツトップの毒島誠

まずは2位に5000万円近くの差を付けて、ぶっちぎりの1位で出場する毒島誠。今年はオーシャンカップ、ボートレースメモリアルとSG競走を2勝している。今年、最も勢いがあるのは間違いない。自身初のグランプリ制覇に期待が高まる。

4位の井口佳典は今年最初のSGクラッシクを勝利。銀河系軍団85期からは1人だけの参戦となった。2008年グランプリ制覇からちょうど10年。2度目のグランプリVを狙う。

滋賀支部からは6位・守田俊介、9位・馬場貴也の2名が出場。馬場は先日のSGチャレンジカップ直前は41位だったが、見事にそのレースを勝って、SG初優勝。賞金ランキング9位に急浮上した。この流れで一気に頂点を目指す。

地元の大阪支部は〝絶対王者〟の松井繁がグランプリ出場を逃し、連続出場記録は12年で途切れたが、12位・石野貴之、15位・太田和美と実力者2人が参戦。地元の水面を熟知している大阪コンビが大舞台の地で奮闘するか。 

舞台は住之江競艇場

ボートレースのメッカとも呼ばれる住之江競艇場は1956年(昭和31年)から開催が始まった。初めてSG競走が行われたのは1961年(昭和36年)の第8回全日本選手権だった。

賞金王決定戦が初めて開催されたのも住之江である。それから過去32回のうち、27回が住之江競艇場で行われている。

1枠から外枠を絡めた舟券がオススメ

過去のデータから住之江競艇場は季節によって勝率が変わる傾向がある。18年6月1日~8月31日までの1号艇の勝利が53.2%に対して、17年12月1日~18年2月28日は56.9%と夏場に比べて、冬場はインの勝率が一段と上がる。

これは気温の影響が大きい。冷えれば冷えるほどモーターの体積効率が上がり、出足性能が上がる。要するにスタートを決めやすくなると言うことだ。よって、冬場はイン有利の傾向が強くなる。開催中の気温の変化には注意しておきたい。

水面の特長はとにかく硬い。選手からも「乗りづらい」「乗りやすさを求めたい」など、乗り心地を第一に挙げる傾向が強い。全速旋回をするには、かなりの高度なテクニックがないと難しく、特に2マークは返し波が発生し、全速で握って回れるのは地元の選手でも数少ない。

ただ、その分2、3着争いなど逆転劇も多くあり、波乱を呼ぶケースがある。直近3か月のデータでは5コースの複勝率19.0%、6コースが14.3%となっていて、他のボートレース場よりもヒモ荒れ決着の多いのが特長だ。住之江で穴を狙うなら1号艇から外枠を絡めた舟券をオススメする。

優勝選手には賞金1億円とともに、黄金のヘルメットが贈呈される。果たして黄金のヘルメットをかぶるのは、どのレーサーとなるのか。今年も目が離せないシリーズが開幕する。