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Bリーグが「無観客」で3月14日から再開 LIVE配信で無観客だからこそ味わえる醍醐味も

大河正明チェアマンⒸマンティー・チダ
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Ⓒマンティー・チダ

延期、ポストシーズンフォーマット変更に次ぐ感染拡大の対応策

Bリーグが3月11日に新型コロナウイルス感染拡大の影響により、3月14日から4月1日に行われるB1リーグ・B2リーグの試合を無観客で実施する事とした。2月26日に、2月28日から3月11日にかけて開催を予定していたB1リーグ・B2リーグ戦の開催延期、前日の3月10日には延期に伴うポストシーズンのフォーマット変更を発表していたが、感染拡大の影響で苦渋の決断を下さざるをえなくなった。

今回の無観客の対象試合は、B1リーグが第28節から第32節まで、B2リーグが第27節の代替試合から第30節までとなっている。Bリーグは秋春シーズンとしている為、2020-2021シーズンへの影響を考えると、5月でシーズンに区切りを入れなければならない事情があり、このような決断に至った。



様々な状況を想定する中で決断された「無観客」試合の実施

大河正明チェアマンは3月14日からの再開を目指していたが、臨時の実行委員会や理事会、政府からさらに10日間のイベント自粛要請を受けて断念する決断をした。

「延期」「無観客」「中止」

大河チェアマンは残された選択肢の中で様々な状況を想定し、一番妥当な判断を模索した。

「前回の様に延期を(発表)したかった。それが出来ない中で無観客か中止かの判断となった」

Bリーグは秋春シーズン制を採用している為、当初の予定通り5月10日前後にチャンピオンシップファイナルをする必要があった。「そこから逆算すると、延期して試合を入れ込むのは困難」と考え、“延期”を断念せざるをえなかった。

残された選択肢は“無観客”か“中止”。春の選抜高校野球は、“無観客”から“中止”へと方針転換をしていた。

「高校野球は部活動の一環。プロの興行は普通の会社で言えば仕事をしているのと一緒だと考えている。会社の営業活動を停止することとアマチュアの部活動、判断軸が違うのではないか」

大河チェアマンは、あくまでもBリーグが“プロの興行”だと力説する。

「多くのファンやブースターの方に、テレビやスマホ・タブレットを通じてBリーグを応援していただき、元気になってもらいたい。我々は通常の試合を再開できる事が一番の希望。一日でも早く通常開催をすると考えれば、コンディショニング等を踏まえて実戦の試合を無観客であってもやっておくことで、最後のポストシーズンにおいても良い戦いができるのではないか。そんなことをトータルに勘案して決めた」

ファンと選手、クラブにとっての最善を考え、最終的に“無観客”を選択したことを説明した。

無観客だからこそ、味わえる醍醐味でもある

「選手やコーチ、スタッフや審判の安全に配慮する必要がある。手洗い・うがいなどの基本動作だけでなく、ロッカールームの過ごし方や移動においても様々な対策をする必要がある」

大声で話す事や至近距離の会話を避けること、タクシーで移動する際も窓を開けて換気をするなど、大河チェアマンは無観客でも、細心の注意をコート内外で払う必要性を強調した。

無観客で再開をする上で、リーグ側も様々な課題をクリアしていた。「無観客ならよい」という声が多かったことでアリーナを使用できる目途が付き、通常は課金制の動画配信をメディア側の協力もあって、無観客の期間だけ無料配信することが発表された。

これにより、ファンやブースターは画面越しにチームの応援が可能になる。アリーナの演出は、リーグから基本指針を提示することも公表。「音楽やMCは無観客でもやっていこうと考えている」と大河チェアマンは方向性を示した。

今回の新型コロナウイルスの影響では無観客を選ばざるを得なかったが、すべてが後ろ向きではないと考えられる。大相撲春場所も無観客で取り組みが行われている。テレビからも力士同士でぶつかり合う迫力を感じることができ、普段は聞こえない力士の声も拾われている。

大河チェアマンはJリーグに在籍していた2014年3月23日、浦和サポーターが掲げた横断幕によって無観客となった試合をテレビで観戦していた。

「選手の様々な声が拾われている。ああいう所は無観客だからこそ、味わえる醍醐味でもある。選手のより素顔の部分とか、ある意味良い部分かもしれない」と当時を振り返った。

もちろん「お客さんが入ってもらった方が良い」とした上で、普通であれば聞こえないシーンを画面越しで見る事ができるチャンスと考える事も可能だろう。

選手同士でどんな言葉を交わしながら試合をしているのかを知ることができる。それを見た上で通常開催に戻った時、こんな会話をしているのだろうなと想像することもできる。すべてをマイナスで捉えるのではなく、この時だからこそ味わえるコート内の臨場感を楽んでみてはどうだろうか。

いずれにしても、一日でも早くコロナ騒動が落ち着くことを願い、私自身も細心の注意を払いながら、無事に4月4日に通常再開ができる事を願ってやまない。

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