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【Bリーグ】原点回帰で初のCS出場を狙う大阪 天日HCのアップテンポバスケで地区優勝は射程圏

2020 3/5 17:00ヨシモトカズキ
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黄金期を築いた天日HCが復帰し、アップテンポなバスケットを展開

2018年のB1クラブ別営業収入において、5番目に多い13億という数字を記録した大阪エヴェッサ。こうした豊富な資金力を有しながら、Bリーグが始まってからの3年間、チャンピオンシップに出場したことはない。上位5クラブが全て地区優勝やファイナル進出を経験している中、厳しいシーズンを送ってきた。

そこで今季は原点回帰として、bjリーグ時代にクラブを3連覇に導いた天日謙作氏をヘッドコーチに招聘。クラブの礎を築いた指揮官は3連覇時、アップテンポなバスケットを駆使して毎年80点を超える平均得点を記録するチームを作り上げた。特に3年目は88.4という超攻撃型チームを率いていた。

そして今オフはこれにとどまらず、#2伊藤達哉、#33アイラ・ブラウンを獲得し、天日ヘッドコーチが得意とするアップテンポなバスケットへの転換を図った。この3年間はインサイドで力を発揮する外国籍選手にボールを集め、組織力で勝負をするオーソドックスなバスケットを展開していたが攻守ともにかみ合わず、特にディフェンスが崩壊するケースが多かった。

迎えた今季、開幕からスタイルの転換が成功し勝利を積み上げていった。数字も平均得点が68.6から77になり、シュート試投数も62.6本から66.2本と本数が増えたことにより、リバウンドやアシストの本数も増加。Paceも74.4から76.9に増えているため昨季より平均失点が多くなっているが、今季の勝利数を考えれば目指すプレーと合っているだろう。

若手の成長でケガ人の不在をカバー

残念なのは、中心になっていた伊藤がケガのため今季中の復帰が難しいこと。7.1得点、5.1アシストを記録していた司令塔の離脱は大きな痛手だ。 しかし、特別指定選手として加わった#13中村浩陸が、その穴を埋めるべく素晴らしい活躍を見せている。スコアリング能力の高いガードとして、大東文化大を代表する選手だった中村。大阪加入以降はアグレッシブなディフェンスも光り、1.4本のスティールを記録している。もちろんオフェンスでも貴重な役割を担い、6.7得点、2.9アシストと途中加入ということを感じさせない活躍を見せている。

そしてもう一人、大阪の好調を支えているのが#14橋本拓哉だ。今季はベンチからのスタートが多く、全39試合に出場も、スタメン出場は3試合だけ。それでも出場時間は25.9分と日本人選手で最も長く、ボール運びから得点、ディフェンスまで何でもこなしている。

とりわけ得点に関しては、得意のドライブを中心に平均10点を挙げており、外国籍選手に次ぐ得点源になっている。2020年に入ってからはさらに調子を上げ、11.8得点、14試合中11試合で2桁得点を記録している。外国籍選手も含め、ケガ人が出ている中、この2人の活躍が大阪の好調を支えている。

プレーの精度を上げることが地区優勝のカギ

西地区2位の大阪は初のチャンピオンシップ出場を手中に収めているだけではなく、地区優勝も射程圏内だ。さらにここから、同地区内クラブとの対戦が多くしっかりと勝利している大阪にとっては、勝ち星を伸ばす絶好のチャンスと言える。

重要なのはプレーの精度を上げること。大阪は上位クラブながら、フリースロー成功率が68.6%で15位、ターンオーバーは12.1で10位とプレーの正確性が低いと言わざるを得ない。どちらもケアレスミスで生じることが多く、この数字を押し上げることで持ち味のオフェンスをさらに強力にすることができる。

ケガ人が多いことや元々ウィングポジションが手薄だったこともあり、B1では珍しく180cm以下の選手で2ガード体制を敷いているのだが、こちらも一長一短。スピードを生かしたバスケットができる一方で、185cm以上の選手が多いSGに小柄な選手がマッチアップする必要があり、ディフェンスでミスマッチを突かれる可能性もある。

決してチーム状況が良いと言えないが、チーム一丸となって今後も勝利を重ねていきたい。

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