けが人を抱えながらも天皇杯から怒涛のスケジュールをこなしていた
川崎はここまで中地区首位を独走しているが、1月はどのチームよりもタフな日程をこなしていた。天皇杯ファイナルラウンドでは、決勝でSR渋谷に敗れたものの、A東京、宇都宮、SR渋谷と東地区の上位チームと激しい戦いを繰り広げる。天皇杯から中二日で三遠と試合した後は、オールスターゲームを迎え、川崎からは#0藤井祐眞、#22ニック・ファジーカス、#27熊谷尚也、#24大塚裕土が出場していた(#7篠山竜青が怪我による欠場で藤井が追加選出、SR渋谷はセバスチャン・サイズのみ)。
オールスターゲームから4日後にはリーグ戦が再開されて、ここから2週間で6試合を戦うことになる。22日の横浜戦を皮切りに中1日で京都と2連戦、中3日でアウェイ三河戦、金土とホームで昨シーズンリーグ戦王者のA東京と対戦した。
タフなスケジュールの中、川崎は天皇杯以降を3勝4敗と負け越しているが、ここは乗り切ったという表現が的確だろう。
12月下旬に篠山が左肘関節脱臼、#21マティアス・カルファニが右膝関節外側側副靭帯損傷・右大腿骨内顆骨挫傷で戦列を離れると、天皇杯期間中は藤井と#18鎌田裕也がインフルエンザで欠場を余儀なくされる。
篠山と藤井が抜けた影響は大きく、#14辻直人が代役で司令塔のポジションを任される事態となり、チームは満身創痍の中において天皇杯決勝まで勝ち上がっていたが、リーグ戦再開から厳しいスケジュールでさらなる試練を課せられていた。
川崎・佐藤賢次HCは1月最後の試合になったA東京との2試合を1勝1敗としたが「よく頑張ってくれた」と選手をねぎらう。「2週続けて水金土で試合をするタフなスケジュールの中、トップチームであるA東京とインテンシティーの高い試合ができた。こういう試合を2試合続けてできたことは自信を持って良い」と話す。
A東京にとっても東地区で上位を争う宇都宮と水曜日にアウェイで対戦し敗れていたため、アウェイだからと言って、上位チームに3連敗だけは避けたいところだった。
A東京とのGAME2を振り返ると、前半出だしから互角な戦いを繰り広げていたが、2Qに入りA東京にリングへアタックを許して引き離される。後半川崎は巻き返したが、4Q立ち上がりからチームファウルが重なって、A東京にフリースローを与える展開となり、ここで得点を稼いだA東京に再逆転され、68-72と逃げ切られていた。
「4Qはハーフコートのバスケットに絞れば、得点をそれほど許していないし、A東京#53アレックス・カークには試合全体でフィールドゴールを4点しか決められていない。そういう意味でA東京には、勝つ為の展開へ持ち込まれた。我々はもっと成長しないといけない」と佐藤HCは分析する。
川崎は、ここまでのリーグ戦3pシュート成功率が全体1位の37.6%。しかし、A東京とのGAME2は20%と低い確率に終わった。「連戦でアウトサイドシュートの確率は下がると予測していた」と佐藤HCが話す通り、後半からファジーカスを中心にペイントエリアへアタックし得点を稼いでいた。我慢の展開が続く中で、王者と互角の戦いを繰り広げていたのだ。















