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【Bリーグ第7節】琉球・田代直希 A東京戦の連勝に貢献

琉球ゴールデンキングス#24田代直希・#33アイラ・ブラウン
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Ⓒマンティー・チダ

【DAY2前半】A東京・安藤の3pなどで前半リードされる

Bリーグオープニングゲームで顔を合わせて以来の対戦である、琉球ゴールデンキングスとアルバルク東京。琉球はDAY1で67-53、DAY2も75-69で2連勝を飾り、10勝目を手にした。

DAY2、最初にスコアが動いたのはA東京#53アレックス・カークのダンクである。琉球も#40ジョシュ・スコットの得点で喰らいつき、一進一退の攻防が続く中、ゾーンディフェンス、マンツーマンディフェンスを駆使し、A東京を翻弄。攻撃でもスコットが連続で得点を重ね、8点のリードをする。A東京はショットクロックバイオレーション、#7正中岳城から#15竹内譲次へのパスミスもあり、流れに乗れなかったが、終盤に#10ザック・バランスキーが果敢に3pを放ち、2本目がブザービーターとなり3点差まで詰めたところで1Qが終了する。

早く追い付きたいA東京は、田中のレイアップで1点差まで詰め、#3安藤誓哉の3pで勝ち越しに成功すると、琉球はたまらずタイムアウトを請求。タイムアウト後、琉球は#24田代直希が個人ファウル3つ目となるオフェンスファウルをコールされるが、#33アイラ・ブラウンが3pを沈め1点のビハインドまで持ち込む。オフィシャルタイムアウトを挟んで、暫く1点差の攻防が続き、最後は安藤がジャンプシュートを決めて、A東京が3点リードで前半を終了する。

アルバルク東京#3安藤

Ⓒマンティー・チダ

【DAY2後半】琉球・田代の3pで逆転に成功 A東京に連勝

琉球は後半に入って、#3並里成・スコットが得点をし、1点差に。田代がアウトサイドから3pを2本連続で入れて逆転に成功し、流れを手繰り寄せる。さらにA東京・菊池にテクニカルファウルが吹かれた後、ブラウン・並里がスコアを重ね、琉球は5点リードとなる。A東京はカークが連続得点で点差を詰めるが、その後はスコアが止まる。琉球は、田代が4回目の個人ファウルを受けると、#1橋本竜馬、#14岸本隆一、#12ジェフ・エアーズを投入。A東京のスコアを抑えると同時に、A東京のディフェンスファウルから獲得したフリースローを着実に入れてリードを8点とし、3Qを終了する。

4Q出だしからA東京は、田中のレイアップ、カークの得点で4点差まで詰めていくが、タイムアウトを請求した琉球は、その後エアーズが3pも含め3連続得点でリードを10点に広げる。A東京もタイムアウトを請求し、琉球のゾーンディフェンスに対し、バランスキーが3pを沈め反撃体制を整えていく。そこで琉球・田代が5ファールで退場となり、流れはA東京へ。途中からコートに入った#2齋藤拓実のパスを受けた竹内が3pを入れると、バランスキーの3pなどで同点まで持ち込む。押され気味の琉球だったものの、ここまであまり目立たなかった岸本が3pを入れて、琉球が再びリードを奪う。

A東京はタイムアウトを挟んで、齋藤がレイアップを決めて1点差とする。琉球は直後の攻撃で岸本が3pを外し、そのままラインを割ってA東京にボールを献上。しかし、A東京は齋藤が琉球の選手の間をすり抜けてフリーになり、絶好の体制からレイアップを外してしまい、琉球はチャンスとばかりに岸本が3pを決めた。

琉球ゴールデンキングス・#3並里成

Ⓒマンティー・チダ


A東京はタイムアウトを挟んで、ファウルゲームに持ち込む。しかし、琉球はそこで獲得したフリースローを岸本、#51古川孝敏が着実に決め、点差を詰めさせることなく試合終了。琉球が75-69でA東京を下し、敵地で連勝を果たした。

「5ファウルを怖がらずに守備の強度を上げたかった」琉球・田代直希

琉球・佐々HCが「我慢した試合だった」、並里も「タフな試合だった」とA東京戦を振り返り、琉球にとっては大きな2勝となった。一方、A東京はBリーグが始まって以来、初めてホームゲームで同一カードでの連敗を喫した。

DAY2の琉球は、並里がゲームをコントロールし、終盤の勝負所ではエアーズと岸本がアウトサイドから得点を重ね、橋本も守備で貢献。そして、チームに大きな流れをもたらしたのは「5ファウルになっても良いから、ディフェンスの強度を上げたかった」とコメントした田代だった。

実際、前半はオフェンスファウルも含め個人ファウル3つを数える。「正直不本意ではあるが、守備の強度を上げたかった。上げればファウルはつきもの。うまく付き合っていこうと思った。しかし、3つは痛かった」とのこと。

「4つ目のファウルは痛いが、ファウルをしないようにコンタクトをしないとなると、チームとしても良くない。守備の強度を上げたいとは意味が違う。だから、4つ目のファウルは怖くなくて『笛を吹かれたらいい』と考えていた。他にも良い選手がいるので、5ファウルで退場になっても良いかな」田代はそう考え、後半に臨む。

後半出だしで2本連続3pを沈めて、逆転に成功する。「ボールを持ったらゴールを狙っている。ノーマークで回ってきたので、打ち切ろうと思った。シュートが良い場面で決まってくれた。これでチームも乗れたという感覚はあった」と流れを手繰り寄せた場面を振り返った。

試合は進み、4Q残り5:20、田代は5回目の個人ファウルを宣告され退場する。「思ったよりは早かった。もう少し引っ張れたらな」と反省するが、終盤岸本の3pなどでA東京を振り切った。

「強豪チームと1勝1敗で戦えることは昨季証明できた。今はチームとして2連勝することが課題。前節の川崎戦は1勝1敗で、そこから1段どころか2段3段とステップアップできた試合だった。個人としても、ディフェンスの強度も強いチームに対して、そんなに崩れなかったので自信になった」田代はA東京相手に連勝した事に対してそうコメントした。

「カークにダンクさせるくらいなら、ゴール下でファウルしてフリースローを打たせる。ファウルのうまい使い方をしていきたい」

琉球ゴールデンキングス・#24田代直希

Ⓒマンティー・チダ


「ファイブファウルしても良い」そう考えながら、田代は守備の強度を上げる。そして、チームにも良い流れをもたらし、同一カード連勝を奪取する。守備が持ち味の琉球において、田代は欠かせない存在になってきた。