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【B.LEAGUE試合レポ】第22節 A東京VS.SR渋谷「ロブ(サクレ)に頼りすぎはいけない」

A東京VS.SR渋谷
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ⒸSPAIA

【前半】1QからA東京がジャンプスタート。SR渋谷はまたも立ち上がりにつまずく

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A東京は立ち上がり#53カークのダンク、#15竹内の3pシュートが決まる。さらに#24田中がスチール、パスを受けた#3安藤がファストブレイクと、開始わずか1分足らずで7点リードとする。ここでたまらずSR渋谷はタイムアウトを請求。その後、SR渋谷は#6サクレがポイントゲッターとなり得点を稼いでいくが、A東京も安藤の速攻からのレイアップシュート、終盤は田中がスチール、ファストブレイクを決めるなど、1QはA東京が7点リードして終了。

2Qに入りSR渋谷は立ち上がりから、#24広瀬と#55ハレルソンの3pシュート、#41ボイキンの得点で2点差まで差を詰め、A東京はタイムアウトを請求。SR渋谷はタイムアウト明け、フロントコートからのディフェンスを仕掛けゾーンディフェンスを敷くが、A東京はカークのジャンプシュート、安藤が3pシュートを決めリードを広げていく。さらにカークがゴール下に仕掛けに行ったあと、アウトサイドで待ち構えていた田中にパスをし、田中が3Pシュート。オフィシャルタイムアウトまでにA東京は10点リードとする。SR渋谷は残り1:10タイムアウト請求後、再びサクレにボールを預け得点も重ねるが、A東京は10点リードのまま前半が終了する。

【後半】SR渋谷は立ち上がりから果敢にリングにアタックするもリードを奪える展開にならず

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後半立ち上がりこそ、A東京・安藤に3pシュートを許したSR渋谷だったが、広瀬がゴールに果敢にアタックをしていく。直接得点には繋がらなかったが「ボールと人が動くようになった」と勝久HCが振り返ったように、その後#9ベントラメのスチールからファストブレイク成功に繋がった。

果敢にゴールにアタックできるようになったSR渋谷は、中盤に入りサクレがバスケットカウントを決めると、広瀬も速攻からシュートを決める。ベントラメも続き、4点差まで詰めたところで、A東京は残り4:04タイムアウトを請求。

残り1分30秒を切って、SR渋谷は再びゾーンディフェンスを敷くが、A東京は「ベテランの役割を認識し練習中もハードワーカー」とパヴィチェヴィッチHCが評価した#7正中が難しい体勢からジャンプシュートを決め波に乗ると、田中もディフェンス時にスチール。たまらずSR渋谷#0満原が思わず手を出してしまい、アンスポーツマンライクファウルが宣告される。田中はここで獲得したフリースローを2本決め7点リードとし、そのままA東京7点リードで3Q終了する。

4Qオフィシャルタイムアウト明け、8点を追いかけるSR渋谷は、サクレがバスケットカウントを成功させると、守備もフロントコートからプレスを仕掛け、伊藤がスチールから、ファストブレイクを決める。相手選手のディフェンスファウルもあり、カウントワンショットを獲得に成功しそれを伊藤が確実に決めて2点差まで詰める。

SR渋谷は2点まで差を詰めて再び前線からプレスを掛けるが、A東京・正中が3pシュートを決め、SR渋谷に勝ち越しを許さない。#31ウィリアムズも3pシュートと、再びSR渋谷を引き離す。SR渋谷もサクレが連続で得点をするが、点差が詰まらない。残り47.7秒、SR渋谷は後半3回目のタイムアウトを請求しファウルゲームを仕掛けるが、A東京もカークが確実にフリースロー、ダンクを決めて、A東京が75-67でSR渋谷に勝利した。

【振り返り1】「出だしが全て。しかし、少しずつ取り戻しつつある」SR渋谷・勝久HC

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SR渋谷は2日間通して、試合の立ち上がりにつまずいてしまった。特にDAY2は開始1分足らずでA東京に7点のリードを許す。タイムアウト請求後は、サクレにボールを預けてサクレ自身が得点をするシーンが多くなった。SR渋谷が1Qで獲得した得点9点中8点はサクレだった。これには勝久HCも「チームにとって良い点の取り方ではなかった。ロブ(サクレ)がスコアできたから、チームとしてロブしかスコアできないというメンタルになっていた」と話す。

一方、3Qは最初にA東京・安藤に3pシュートを決められるが、広瀬がリングにアタックし動きを入れてくると、ベントラメも続いてリングを狙っていき得点を稼ぐことができ、一時は2点差まで詰めることに成功した。ここに関しては「ハーフタイムの時に、人とボールを動かすスタイルが自分たちのバスケだと話をした。ハードにディフェンスもできていたし、少しずつ自分たちのバスケを取り戻す感覚はある」と続けた。

前節の千葉戦では、立ち上がりにつまずき最後まで自分たちのバスケを取り戻すことができなかったことを考えると、大きな進歩だと言えるだろう。

「ハイスコアゲームでなく、ロースコアゲームに持ち込みたい」勝久HCは常に「ディフェンスのチーム」と自分のチームをこう表現する。東地区で激しいチャンピオンシップ争いをする中、自分たちのバスケを早く取り戻せるだろうか。

【振り返り2】「ロブ(サクレ)に頼りすぎはいけない」SR渋谷:伊藤・ベントラメ

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SR渋谷の立ち上がりの悪さは、選手自身も自覚をしていた。

A東京戦で久しぶりにスタート5から出場した伊藤は「気負うことなくやろうと考えていた」と試合に集中する。

「ここ数試合3Qの立ち上がりが良くなくて、選手からタイムアウトをチームに求めることがあったので、ハーフタイムに選手全員を集めて、3Qの入りについて悪かったところを再確認して後半に臨んだ」という。

ベントラメも「1Qは結果としてはうまくできてよかったけど、ハーフタイムの時に伊藤さんから『しっかり立ち上がり入ろう』と言われた。自分は前半シュートをあまり打てていなかったので、みんなから『もっとアグレッシブに行け』と言われ、意識して後半に向かった」と話す。

伊藤もベントラメも共通して反省していた箇所があった。それは「ロブ(サクレ)に頼りすぎた」ことだ。実際に4Qは立ち上がりから、サクレが得点やアシストに貢献し、チームを牽引したものの、残り4:22伊藤がファストブレイクからのカウントワンショットを決めて2点差まで追い上げた後から、チームの得点が止まった。この場面を伊藤は「アタックするなら礼生(ベントラメ)、アウトサイドからの3pシュートであればジョシュ(ハレルソン)、インサイドならロブ(サクレ)と分けるべきだった」と反省を口にする。

この日のサクレのように、誰かに頼りすぎると、頼っていた選手の動きが悪くなった途端にチーム全体の雰囲気も悪くなってしまう。だからこそ、選手全員で試合を進行する必要がある。

「今日みたいな試合はこれからもまだありますから。勝ちたいですね」と悔しそうに話をしてくれたベントラメに、勝つために必要なことを確認した。「立ち上がりをしっかり入ること」だと。選手自身がしっかり現状を把握し、指揮官と共有出来てコートで表現できれば、SR渋谷のバスケを取り戻すことができるだろう。