【前半】SR渋谷はファウルトラブルも伊藤、広瀬中心に本来の姿を取り戻す
序盤から両チームのスターティングメンバーから3人がファウルトラブルで交代する展開になったが、SR渋谷は交代で入った伊藤、広瀬を中心に本来のスタイルを取り戻していく。開始30秒で出番となった伊藤自身も「早かれ遅かれいつでも行けるように準備をしていた」と話すように、冷静にゲームをコントロールする。
「DAY1では全然チームとして機能もできずファイトもできなかったので、前線からプレスをかけてディフェンスをしようと心がけていた」とその時の心境を明かす。そして、満原のポストプレーからアウトサイドでパスを受けた#6サクレがミドルシュートを決めると、広瀬もバスケットカウントとなる3点ショットを決めリードを3点までに広げた。
2Qに入ると、ホームゲームでは久しぶりの出場となった#23ドーソンがチームに勢いをもたらす。「2Q・4Qで自分は出場するとわかっていたので、インパクトを残しておきたかった」と試合後のインタビューで話したように、立ち上がりから連続でスコアを重ねリードを広げる。その後、#32山内も続きリードは10点。
オフィシャルタイムアウトを挟んでも両チームの得点差は詰まることなく、渋谷9点リードで前半は終了する。
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【後半】SR渋谷・長谷川「3pシュートを決めてから自信をもってゴールに向かった」
後半に入りスコアが動かない中、北海道は野口の3pシュートを皮切りに追撃態勢を開始。SR渋谷・菊池にオフェンスファウルがコールされた後、桜井にレイアップシュートが生まれ、SR渋谷のリードは3点となった。しかし追い上げられた場面を「大きく崩れていなかったので心配もそれほどしていなかったし、やるべきことはできていた」と振り返ったSR渋谷勝久HC。
北海道は#35伊藤を投入し流れを変えようとしたが、SR渋谷は#22長谷川が今節通じて初めて3pシュートを決める。「昨日から全然3pシュートが決まっていなくて、この3pシュートがきっかけになりゴールに向かう自信にもなった」と話した長谷川。その後伊藤のスチールから広瀬のアシストを受けシュートを決めるなど、3QはSR渋谷が15点リードで終了。
4Qに入っても、2Q同様にドーソンが連続得点でチームに良い流れをもたらす。一時は7点差まで詰められたSR渋谷だったが、#55ハレルソンの得点で再びリードを広げ、広瀬もスチールからファストブレイクを決めて勝負を決した。SR渋谷が78-63で勝利した。
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「いかに気持ちを込めてゲームを進めることができるか」SR渋谷・勝久HC
DAY2はSR渋谷が北海道に対し63点で抑え勝利した。勝久ジェフリーHCは「うちはディフェンスのチーム」と常に言い切る。データがそれを証明する。
平均得点は71.6点に対し、平均失点は70.4点。得点はB1リーグの中でも下から数えた方が早いのに対し、失点はB1リーグ3位だ。(2018年2月11日現在)個人別で注目すると、平均で2桁得点を挙げているのは、15.5得点のサクレ、10.5得点のベントラメ、10.0得点のハレルソンの3人。ベスト50に入っているのは、サクレとベントラメの2人のみ。選手を見渡すと、前線からディフェンスができリーダーシップを取れるキャプテン伊藤、スチール部門で現在リーグ4位の広瀬など、ディフェンスを持ち味にする選手が揃ったチームだ。
勝久HC自身タイムアウトを請求するタイミングも「ディフェンスルールが徹底できていない」理由でコールをすることもある。この日のゲームでも1Qの立ち上がりで、#32山内、#51菊池が早々に個人ファウルを2回してしまい、選手を入れ替えざるを得ないシーンがあった。しかし「あれはOKです。笛にアジャストしないといけないが、オフェンスでしっかりスクリーンをすること、オフェンスファウルを取られても良いくらいのスクリーンや、アタックをしないといけないですね」と話す。
試合を振り返る場面では「気持ちを込めたプレーをした結果、自分たちがやりたいバスケをすることができた。今日のゲームで発見できたことは、ここまでファウルをする回数が少ない。(B1リーグ最少)ファウルせずに守備ができていることもあるが、当たりが弱い、もっとフィジカルにいってもよい」と今後のプレーオフ進出を見据え成果を強調した。
東地区で激しい順位争いをしている両チーム。いかに東地区のチームから勝利をもぎ取ることができるかが大きなカギを握っている。